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母乳育児の基本

母乳育児の基本

母乳を使った育児は、最も健康的で最も自然な方法。授乳の時間が母子両方にとっての楽しみとなります。


母乳育児は、赤ちゃんにとって最も健康的で最も自然な方法です。
お母さんが自分が産んだ赤ちゃんのために生成する母乳には、抗体とタンパク質がたくさん配合されています。
母乳育児では、授乳の時間が母子両方にとっての楽しみとなります。
最初は多少練習が必要ですが、努力する価値はあります。 


1.なぜ母乳が一番なのか--赤ちゃんにとってのメリット

2.お母さんにとってのメリット

3.授乳期の初めに起きること

4.母乳の出をよくするには

5.哺乳瓶の利用

6.授乳のタイミング

7.適量はどのくらい?

8.足りないのはどのくらい?

9.外出中の授乳について

1.なぜ母乳が一番なのか--赤ちゃんにとってのメリット

欧米では、一般的に母乳育児は最低1年、最初の半年は母乳だけを与えるのがよいとされており、これにはれっきとした理由があります。
母乳で育てられた子どもは耳感染症、アレルギー、嘔吐、下痢、肺炎、小児糖尿病、髄膜炎などに罹患する率が少ないのです。
また、母乳は赤ちゃんの脳の発育を促すという新しいデータもあります。
母乳のほうが乳児用ミルクや牛乳より消化しやすく、適量のミネラルやバランスの取れた栄養が配合されています。
それに母乳は無料な上、赤ちゃんのお腹が空いたとき、特別な準備なく、いつでもあげられるという利点があります。
健康面のメリットは母乳を続けるかぎり続いていきます。 


2.お母さんにとってのメリット

母乳育児は赤ちゃんだけではなくお母さんにとっても絶対的なメリットがあります。
生まれたばかりの子どもとの密接な絆を築く理想的な方法であるのはもちろんのこと、母乳による授乳は子宮を妊娠前の大きさまで収縮させるホルモン(オキシトシン)を刺激するという効用があります。
母乳で赤ちゃんを育てた女性は、閉経期前の乳ガン罹患率が50 %少なくなり、同様に卵巣ガンや骨粗しょう症のリスクも低減されます。
母乳を与えると出産後の体重減少が促進されます。母乳は妊娠によって蓄えられた特殊な脂肪を体内に蓄積させる前に使いきってしまうからです。
母 乳を与えれば、まさしく適正なペースで体重を落としていけます。しかし出産後すぐ体重を大幅に減らす必要はありません。授乳中の女性は、妊娠前より35 kg 体重が増えていたほうが、その期間の健康を維持できるのです。急激に体重が減ってしまった場合、赤ちゃんが最も成長する時期の母乳の出に影響が及ぶので、 もっとたくさん食事をとる必要があります。一時期、体重が増加しても、最初の6ヵ月間で自然に減少していきます。 


3.授乳期のはじめに起きること

母乳は出産後数日してから出始めます。それまでの間、お母さんの胸は赤ちゃんに与える初乳の生成に追われます。濃厚で黄色がかったこの物質にはタンパク 質、そして赤ちゃんが病気と戦うための抗体が多量に含まれています。初乳は赤ちゃんがはじめて口にする食事であると同時に、病気に対するはじめての「免疫 処置」という意味も持っています。初乳という貴重な物質を摂っていれば、赤ちゃんに必要な水分と脂肪は十分補えます。新生児のお腹はティースプーン 1 杯程度の液体しか入らないので、胃がいっぱいになるほどたくさんの量は必要ありません。

赤ちゃんへの授乳が必要な時期には、お母さんの体が母乳を与えるのに適した状態になるのが自然の摂理です。しかしそれは、授乳を始めるのに助けは一切いらないということではありません。
入院中なら、できるだけ早く誰かが赤ちゃんをおっぱいのそばに連れて行き、乳首を含ませ、赤ちゃんが上手にお乳を飲んでいるかお母さんに見せてあげるべきです。出産直後に授乳をうまく始めることができれば理想的です。
退院後も手助けが必要な場合は病院のスタッフに相談し、何かいい方法がないかアドバイスしてもらいましょう。病院のほか保健所の授乳サービス(母乳相談)も役立ちます。
授乳には誰でもある程度の手助けを必要とします。またどんなに経験豊富なお母さんでも、特別な問題に直面することがあるのです。 


母乳が出始めてから第1日目と2日目は1時間に1回授乳します。そうすれば、赤ちゃんが母乳を欲しがるタイミングにぴったり合ったペースでお乳が出 るようになります。2日から4日でお母さんの体はこの「情報」に対応できるようになり、赤ちゃんがお乳を欲しがる間隔も23時間に1 回、あるいは24時間で812回まで開いてきます。

これが移行期の通常のプロセスです。
赤ちゃんがむずがったり泣いたりするのは、お母さんの母乳、お母さんの育児に不満を感じているわけではありません。これは、自分がしてほしいことが分かり、それをしてくれる相手に伝えるための合図なのです。
この時期でしたら、通常片方の乳房で1015分間お乳を与えられます。 


4.母乳の出を良くするには

授乳中は、栄養価の高い食事と十分な水分、そして休息はどれも欠かすことができません。
赤ちゃんが眠ったら眠り、健康にいい飲み物をたくさん摂りましょう。牛乳、水、ジュースがおすすめです。
リラックスして過ごしましょう。重要ではない仕事やプレッシャーとは距離を置き、自分と赤ちゃんに集中しましょう。 


基本にのっとった健康的な食生活を続け、母乳の生成を促さなければなりませんが、それは豪華な食事を取らなくてはならないということではありません。
母 乳で育てられた赤ちゃんの中には、お母さんの食生活の中のある特定の食品に対して非常に敏感な子がいます。スパイスの効いた食事の後、赤ちゃんがむずがる ようなら、問題があるかもしれません。しかし母乳を与えるお母さんは、健康にいいものであれば原則的に自分の好きな物を食べて構いません。 


ベジタリアンのお母さんが母乳を与える場合も、充分なビタミンとミネラルを摂っているのでまったく問題ありません。どんな献立がふさわしいのか不安に思う場合は、まずは小児科の先生にたずねてみましょう。食生活の相談に乗る栄養士か助産師を推薦してくれるでしょう。
健康的な 3 度の食事と 2 回の軽食を摂れば、精神的にも落ちついて良質のお乳が出るようになります。 


しゃぶるという動作は赤ちゃんにとって心やすまる行為です。しかし、早い時期に赤ちゃんにおしゃぶりを覚えさせてしまうとお乳を飲まなくなってしま い、それがお母さんのお乳の出を悪くする原因になることを覚えておいてください。最近の研究では、指しゃぶりが母乳育児を妨げる要因となりうるという結果 が出ています。ですから指しゃぶりは、お乳の出がよくなる生後1ヵ月の終わり頃まで控えさせた方がいいでしょう。赤ちゃんの手が口に近づいたら、赤ちゃん をだっこしてあげましょう。そうすれば赤ちゃんは指をしゃぶらなくても、お母さんの体内にいた頃のように落ちついた気分になります。

5.哺乳瓶の利用

赤ちゃんに哺乳瓶での授乳を試したくても、始めるのはどんなに早くても 2 〜 4 週目頃にしましょう。最初は絞った母乳を哺乳瓶から飲むのをいやがるかもしれませんが、それは当たり前のことです。母乳で育った赤ちゃんなら、お母さんが そばにいるのなら、母乳を哺乳瓶から飲むよりおっぱいから飲む方がいいことを分かっています。お母さんの匂いをかいではじめてお乳を飲む作業を理解するの です。
お父さんやベビーシッターがあなたのいないところで哺乳瓶から母乳を与えてくれるのであれば、うまくいくかもしれません。 


母乳で育てている赤ちゃんの食生活に粉ミルクを足すなら、母乳の量は赤ちゃんに与える粉ミルクの量に合わせて減らしていきます。これは確かに個々人の問題ですが、授乳がうまく行っている状態で粉ミルクを足すことについては、もう 1 度よく考えてみてください。
どう考えても、赤ちゃんの健康的な生活を支える上で、母乳ほど優れたものはないので、母乳はどんなに少なくても与えるにこしたことはない、という自信を持ってください。. 


6.授乳のタイミング

お腹が空いた新生児には、好きなだけ、つまり赤ちゃんが欲しがる分だけお乳を与えましょう。生まれてすぐの赤ちゃんの胃はとても小さいためそれほどたくさ んの量は飲めませんが、頻繁にお乳を欲しがるようになります。新生児は 24 時間で1012回、または13時間おきの授乳を必要とします。
お 乳が順調に出るようになったら、赤ちゃんが日中なら3時間、夜なら4時間以上眠っていたら起こしてお乳を与えてください。そうしないと、お腹が空き過ぎて しまうため、授乳がうまくいきません。授乳の習慣がスタートしてうまく行き始めたら、赤ちゃんは自分から起きてお乳を吸うようになります。
それでは赤ちゃんの空腹感を知るにはどうしたらいいのでしょうか?
次のような兆候がないか調べてみましょう。 


・乳首を探すようなしぐさ(口をあけたり、おっぱいがあるんじゃないかと考える方向に頭をもたげたりする)。

・おっぱいに顔を押し付けてくる。

・しゃぶるようなしぐさをしたり、または口に手を持っていったりする。

・泣く(かなり空腹であるサイン。大声で泣くまで待つ必要はありません)。


母乳には6ヵ月までの赤ちゃんにとって必要な栄養分がすべて含まれています。 その後も赤ちゃんは1歳になるまで母乳(または粉ミルク)で栄養の大半を摂取し続けます。


7.適量はどのくらい?

母乳を始めたばかりの多くのお母さんたちと同様に、あなたも赤ちゃんが充分母乳を飲んだかどうか、分かりかねていることでしょう。
授乳中赤ちゃんがお乳を飲み込んでいる音が聞こえたら、まだ欲しいのだなということが分かるようになります。
授乳後どれだけぐっすり眠っているかも手がかりとなります。お腹がいっぱいでおむつが汚れていなければ、赤ちゃんは授乳が終わったとたんに眠ってしまうでしょう。 


新生児の赤ちゃんが充分お乳を飲んだことがわかる兆候は他にもあります。


・6週目までの赤ちゃんは、お乳を飲んだ後毎日6回ぐらいおしっこし、その間に25回ウンチをします。母乳の消化効率が非常に良いため、ウンチの回数が少ない赤ちゃんもいます。 


・赤ちゃんのおしっこの色は淡黄色で、濃黄色やオレンジ色ではありません。

・授乳が終わるたびにおっぱいが柔らかくなり、「空になった」ように感じます。

・ 生後1週間の間に赤ちゃんの体重は、出産時の510 % ほど減少します。しかし1週間目を過ぎると赤ちゃんの体重は順調に増加し、少なくとも3週間目の終わりには誕生時の体重にまで戻ります。3週間が過ぎると 顔立ちもふっくらとしてきます。小児科に行けば、毎回、体重を計測してもらえます。

赤ちゃんの成長や体重の増加が思わしくなかったり、充分お乳を飲んだ兆候が見られない場合は、小児科の先生に相談してみましょう。


8.足りないのはどのくらい?

赤ちゃんが充分お乳を飲んでいない、と感じることが時折あるかもしれません。
長時間授乳し、「もう出尽くした」とお母さんが感じても、赤ちゃんのお腹は空いていることもあります。
これは、お母さんが出すお乳の量が赤ちゃんの成長に追いつこうとしているごく自然なことなのです。 


そんなときは母乳の量をもっと増やすために、赤ちゃんが望む分だけ母乳を与える回数を増やしましょう。水分を多く摂取し、充分な休息を取ることも必要です。
つまり 、丸1日か2日間、授乳により多くの時間を割き、他の用事より休息を優先する、ということになります。
赤ちゃんが活発にお乳を飲み、上記のような状態でウンチやおしっこが出続けていれば、赤ちゃんは健康なのだ、と確信を持ってください。 


赤ちゃんの欲求の増加にお母さんの体が対応できるようになるまで、約3648時間かかります。頻繁にお乳を飲み、お母さんの体に適切なシグナルを与えるのは赤ちゃんの役目です。ですから赤ちゃんにゆだねましょう。
哺乳瓶で授乳していると赤ちゃんはこうした活動に鈍感になり、お母さんの体は「増やせ」という命令を正しく受けとめられません。 


授乳中のお母さんは誰でも、たとえそれが短期間であっても、お乳の出が赤ちゃんの要求を満たせないという時期を体験します。増してゆく要求を満たす自然の法則は、赤ちゃんを成長させます。リラックスしてこのような自然のリズムを楽しみましょう。


9.外出中の授乳について

仕事に復帰しても、赤ちゃんを母乳で育てることは可能です。
1日1度ないしは2度搾乳し、翌日の昼食用として自宅に持って帰ればいいのです。
離れて過ごしていても、赤ちゃんを非常に身近に感じるひとつの方法なので、搾乳を行うことをおすすめします。


母乳を絞る方法は、手、手動搾乳器、または電動式搾乳器など数種類あります。
夕方や夜に頻繁にお乳を与えておけば授乳量が維持できる上、仕事中一緒にいなかった分だけ、特別な親密感が生まれます。 


搾乳したお乳には天然の防腐剤が含まれているため、室温で68時間、また冷蔵庫や保冷機の中なら35日間保存できます。
病気と戦う成分は多少減少しますが、冷凍保存し、しばらくしてから使うことも可能です。赤ちゃんのための栄養バランスは、冷凍しても最適な状態に保たれます。解凍した母乳は室温に寝かせるかお湯をくぐらせます。一旦解凍したら再び冷凍してはいけません。 


保管しておいた母乳は脂肪分が分離して上のほうに溜まっているので、赤ちゃんにあげる前に軽く振りましょう。均一になるまで混ざったら哺乳瓶の乳首からの出もよくなります。

職 場で搾乳する場合は、清潔で誰も入ってこないリラックスできる場所で行いましょう。環境を整えるだけで随分と気分が変わり、搾乳がうまくいくようになりま す。こうした場所が確保できないときは、会社に遠慮なく頼んで構わないでしょう。授乳中の母親が何を求めているか理解している雇用者なら、喜んで助けに なってくれるはずです。というのは、援助する雇用者にとっても実質的な経済的利益があるからです。子どもが病気になったりして在職中の親たちが家で過ごす 時間が減り(これは欠勤が減るということです)、さらに従業員の精神的満足度が高まるので、長期間勤務する人も増えるからです。

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