妊娠35週目

この時期の赤ちゃんの大きさは

ハニーデューメロン

妊娠35週目: 妊娠35週目の赤ちゃんの成長

赤ちゃんの腕や足に皮下脂肪がついて、さらにふっくらとしてきます。皮膚の色がピンク色になり、スベスベとしてきます。赤ちゃんに会えるのももうすぐですよ!

羊水から赤ちゃんを包んで守る胎脂がさらに厚くなってきます。赤ちゃんの全身の産毛は消えていきます。

赤ちゃんの肺がさらに発達し、サーファクタント(界面活性剤)の分泌が始まります。サーファクタント(界面活性剤)は赤ちゃんの肺機能がきちんと機能し、ママのおなかから出た時に空気を肺に上手に取り込むことができるように重要な役割を果たしています。

脳と神経が発達してきます。この時期の赤ちゃんの脳の重さは、正期産である妊娠39~40週目の脳の3分の2ほどになっています。

妊娠35週目には、赤ちゃんも出産に向けて準備を始めています。肺の機能、筋肉や骨はほぼ完成に近づいて、頭が下になっています。

多胎妊娠の場合、単体妊娠に比べて、早産の確率が高くなっています。早産で産まれた赤ちゃんは、新生児の集中治療室に入院となり、さまざまなサポートが必要となります。早産のサインについて早めに調べておきましょう。

気をつけたい早産のサインには、生理痛のような下腹部の痛みや張り、背中の下の部分や腰への圧迫感、下痢やおりものの増加が含まれます。早産 かなと心配になったら、すぐにお医者さんに連絡をしましょう。

妊娠35週目の赤ちゃんの大きさは?

妊娠35週目の赤ちゃんは、メロンぐらいの大きさになっています。

おなかの中のママの赤ちゃんの位置は?気になりますね! 妊娠35週目の赤ちゃんのおよその位置を下の図で紹介しています。

妊娠35週目

妊娠35週目のママの体

出産まであと何週間あるのかしら?そんな疑問を持つママもいることでしょう。妊娠35週目は妊娠9ヵ月目の最後の週。おなかの中の赤ちゃんが生まれてきても大丈夫とされている正期産 とは妊娠37週0日から妊娠41週6日までの出産を言います。おなかの中の赤ちゃんに会えるのはもうすぐですね!

妊娠35週目は妊娠9ヵ月目の最終週にあたります。妊娠期間は必ずしもカレンダー上の週や月と一致するわけではありません。ずれが出てくることもあると覚えておきましょう。

出産予定日が近づいてくるにつれて、ママは出産方法について関心が出てくるでしょう。帝王切開 はママのおなかを開いて子宮を切開し、赤ちゃんを取り出す手術です。ママが経腟分娩(自然分娩)で産みたいと思っていても、ママと赤ちゃんの安全を考えて帝王切開での出産になる可能性があります。万が一のために帝王切開についても調べておきましょう。

ほとんどの赤ちゃんは自然分娩(経膣分娩)で生まれてきますが、帝王切開で生まれる赤ちゃんも少なくありません。どんな時に帝王切開をしたほうがいいのでしょう?赤ちゃんやママの状態によっては、自然分娩(経膣分娩)よりも帝王切開を行うほうが良い場合もあります。

経腟分娩を目指して分娩が始まったものの、赤ちゃんの体が途中でひっかかってうまく降りられず、時間がかかったり、分娩が停まってしまった場合、帝王切開を行うほうが安全です。また、ママの陣痛が弱かったり、骨盤が開いていなくて出てこられない、赤ちゃんの回り方に異常が見られるなどの場合も同様です。その他、心拍低下など赤ちゃんの心臓の機能が低下したり、へその緒が赤ちゃんの体や首に何重にも巻き付いているなど赤ちゃんが十分な酸素を吸うことができないような場合、ママの具合が急に悪くなった場合、緊急に帝王切開をすることがあります。

妊娠の経過や事前の検査などのママの状態から、分娩が始まる前にお医者さんが帝王切開での出産を勧めることがあります。予定帝王切開と言いますが、どのような時に勧められるのでしょうか? 以下にまとめました。

  • 赤ちゃんが逆子や異常な位置にいる場合

  • 前置胎盤[で胎盤が子宮の出口をふさいでいる場合

  • 赤ちゃんが大きすぎて、骨盤や膣を通ってこられない場合。

  • 帝王切開での出産経験があり、お医者さんが今回も帝王切開が安全だと判断した場合。過去に帝王切開で出産したママは、次の出産で自然分娩(経膣分娩)を選択することは可能です。 VBAC(既往帝切後経腟分娩) について調べておきたいですね。

次の妊婦健診の時、お医者さんに帝王切開になる可能性があるのか、帝王切開について知っておくべきことを聞いておきましょう。

妊娠35週目のママの症状

妊娠35週目のママは以下の症状を経験することがあります。

  • トイレが近くなる:出産が近づき赤ちゃんがママの骨盤に下りてきます。笑ったり、咳をしたり、くしゃみをしたり、前かがみになったりしておなかに力が入ると、尿漏れすることがあります。これはおなかの中の赤ちゃんがママの膀胱を圧迫するため。こまめにトイレに行ったり、下着が汚れてしまわないよう、尿漏れパッドを使うのがおススメです。ママは骨盤底筋の体操(ケーゲル体操)と言う尿漏れを予防する体操を知っていますか?骨盤底筋群(尿道、膣、肛門の括約筋)を強くする体操です。骨盤底筋群を引き締めることで、膀胱の働きが改善され、尿漏れ対策に効果的です。 骨盤底筋の体操(ケーゲル体操)のやり方やその効果について学びましょう。

  • 眠りにくくなる:出産までの最後の妊娠期間中、赤ちゃんにおなかが圧迫されて息苦しくなり、眠りづらくなるのは妊娠中のほとんどのママが経験することです。睡眠不足になってしまっても、あまり気にし過ぎないようにしましょう。ママが快適な眠りにつくためにどんなことができるのか、色々と考えてみましょう。足の間に枕を挟んで、横向きで眠るのが楽だと言われています。リクライニングチェアに横たわるのもいいアイデアですね。お昼寝なども取り入れて、上手に休むようにしましょう。

  • 足の痛みとむくみ 足のむくみや痛みも妊娠中の多くのママが経験することです。妊娠中のママの体が水分を蓄えるためです。さらに、子宮がママの静脈を圧迫して心臓への血の巡りを妨げるので、むくみの症状が出てきます。妊娠中のホルモンレベルの変化もむくみの原因です。長い間、立ったままの姿勢でいないようにしましょう。また、座る時には、足をフットレストや枕の上に乗せて足を上げることで、むくみの解消になります。締め付けない服、着圧ソックスや足のむくみ解消に効果的なシューズなどを試してみましょう。

  • 手足のしびれ:ママの体がむくんで抹消神経が圧迫され、手足にしびれが出てくることがあります。心配な時や痛みがある時などは、お医者さんに相談してみましょう。手首サポーターを使ったり、枕を使って手や足を圧迫しないような姿勢で休むのも効果があると言われています。嬉しいことに、手足のしびれやむくみの症状は、出産が終わるとなくなります。

妊娠35週目: ママにやってほしいこと・気をつけてほしいこと

  • ママのおなかの中でたくさんの時間をかけて育ってきた赤ちゃん。生まれてすぐに胸に赤ちゃんを抱いた瞬間、ママは赤ちゃんとの絆を感じることでしょう。これから、おっぱいをあげたり、赤ちゃんが嫌だと思うことを取り除いてあげたりして、ママが赤ちゃんと長い時間を過ごしていくうちに、絆はさらに強く深くなっていきます。赤ちゃんが生まれてママも色々なことに気づくでしょう、親になると言うことは簡単なことではありません。ママと赤ちゃんの強い絆が赤ちゃんに安心感を与え、ママは愛情と愛着をもって赤ちゃんを守っていきたいと思うようになります。出産前でも出産後でも、赤ちゃんに対するママの感情について疑問などがあれば、お医者さんに相談しましょう。

  • 妊娠24~35週目の妊婦健診では、5週目までは2週間に1回、妊娠36週目~出産全角⇒半角は週に1回の妊婦健診が一般的です。妊娠24~35週目の妊婦健診では、必要に応じて血液検査と超音波検査の他にB群溶結性レンサ球菌(GBS)の検査も行うことがあります。通常、大人にとっては無害なのですが、出産時にこのB群レンサ球菌が膣内に存在すると、生まれる赤ちゃんに敗血症、髄膜炎、肺炎などの重症のB群レンサ球菌感染症を起こす可能性があると知られています。妊娠後期におりものの培養検査をすることによって、ママがGBSを保有しているかどうかが分かります。妊婦健診の時に綿棒でおりものを採取し、ママがGBSを保有していると分かった時点から抗生剤を1~2週間飲んで治療します。

  • 妊娠高血圧症候群は妊娠 20 週以降、または 妊娠後期 以降から産後 12 週までに血圧の上昇を引き起こす病気です。頭痛、目がチカチカする、めまいや吐き気、息苦しい、おなかや肩の断続的な痛みや張りなどの症状が出てきたら、妊娠高血圧症候群の可能性もあります。妊娠高血圧症候群の症状 を知り、心配な症状が出てきたらお医者さんに相談しましょう。

  • 自然分娩(経腟分娩)での出産を考えているママは、 出産方法や無痛分娩などについてもそろそろ考えておきましょう。四つん這いでの出産、水中での出産など色々な出産方法があります。ママの出産に対する考えや希望を早めにお医者さんに伝え、ママが満足できる出産方法を決めたいですね。出産当日は思いもかけないことが起こって、ママの希望する出産方法が難しくなったり、痛み止めを使いたいなど、考えが変わることもあるでしょう。今の時期は出産方法についてどのような選択肢があるのかを知っておきましょう。

  • 出産まであとわずかです。赤ちゃんが生まれたらなかなかできないこともあります。今のうちにママは自分の時間を見つけて、元気をつけておきましょう。1人の時間を作ったり、パパと一緒にレストランでデートを楽しんだり、お友だちと出かけたり。今のうちに楽しんでおきましょう。

  • 赤ちゃんのかかりつけのお医者さんもそろそろ見つけておきたいですね。赤ちゃんが風邪をひいた時、様子がおかしい時など、何でも相談できるかかりつけのお医者さんが近くにいると安心ですね。かかりつけ医の見つけ方 について、ママのお医者さんや助産師さんに相談してみましょう。同じ年頃の子どもを持つママ友がいたら相談するのもいいアイデアですね。

妊娠35週目: お医者さんに聞いてみましょう

  • 無痛分娩について

  • 母乳育児のコツ

  • 妊娠中の尿漏れについて

  • 帝王切開になるのはどのような時?帝王切開とはどんなもの? 知っておくべきことは?

  • 分娩中に写真やビデオを撮ってもいいの?

  • 出産後、病院で何をするの?出産後は何日、入院するの?

妊娠35週目: チェックリスト

  • 産後の準備もしておきましょう。自然分娩のママは産褥ショーツや産褥パッド、生理用ナプキン、帝王切開のママは授乳クッションやワンピースタイプのパジャマがあると傷が痛まないかもしれません。お医者さんももちろんアドバイスをしてくれるでしょう。産後のママには何が待ち受けているのでしょう。ママの産後のケアと回復 も併せて読んでおきましょう。

  • お医者さん、病院、母子センターなどに母乳育児のアドバイス をしてくれるかを聞いてみましょう。

  • 出産準備クラス に参加したママは、呼吸方法や学んだことをもう一度復習しておきましょう。

  • 赤ちゃんの家具は開封して組み立ててありますか?ベビー用品はすべて洗って除菌しておきましょう。

  • 出産予定日が近づいてきました。必要なベビー服やベビー用品はバッチリですか?赤ちゃんが生まれる前に用意しておきましょう。もう一度、必要なベビー用品 をチェックしておきましょう。

  • 妊娠各週の大切なアドバイスが載っているパンパースのメールに登録してみてくださいね。

本記事の内容について
本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。 また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。