背が伸びる子どもの特徴は?

生まれた時は本当に小さかった赤ちゃんは、あっという間に大きくなります。通常、赤ちゃんは生まれてから1年の間に約25cm伸びて、1年後には出産時の1.5倍の身長になります。乳幼児期の成長には赤ちゃんが摂取する栄養が大きな役割を果たしています。子どもの成長には成長ホルモンが、思春期の時期の成長には性ホルモンが成長に深く関わっています。思春期の子どもの成長にはホルモンだけではなく、栄養、睡眠、運動、精神の安定などの外的要因も関わってきます。赤ちゃんや子どもの成長を見るのはママパパにとって嬉しいもの。背が伸びる子どもの特徴、子どもの身長を伸ばすためにできることなどをご紹介します。

背が伸びる子どもの特徴はあるの?

子どもの身長はママパパからの遺伝や骨端線の開きなどが大きく関係してきます。まずは子どもの背が伸びる仕組みをご紹介します。

  • 親の身長が高い:背が伸びるかどうかは、ママパパの身長と大きな関係があると考えられています。遺伝による影響は80%とも言われています。ママパパの身長が高ければ、子どもの身長が高くなる可能性が高く、逆にママパパの身長が低ければ、子どもの身長が高くなる確率が低くなるとされています。ただ、子どもの成長には個人差があるので、これはあくまでも可能性や予測の話です。子どもの成長については育児環境も関わってくるので、遺伝の影響に関しては、医学的にも明確な証拠はありません。あくまでも参考として、身長予測の計算式を掲載しておきます。 男の子の予測身長(cm) ママの身長+パパの身長+13 = 2 女の子の予測身長(cm) ママの身長+パパの身長 - 13 = 2

  • 骨端線(こったんせん)が開いている:背が伸びるのは、骨が伸びると言うこと。子どもの身長が伸びる要因の1つに骨端線の開閉があり、骨端線が開いていれば、身長が伸び続ける可能性があります。骨端線は骨の先端に位置する骨端と骨幹の間にある軟骨のことです。成長軟骨板とも呼ばれます。子どもの頃の骨端線の軟骨は軟らかく、活発に活動しているので伸びやすい状態となっていますが、10~15歳を過ぎた頃から徐々にその活動が止まり、一定の時期に達すると固まって骨になり、身長は伸びなくなります。骨端線が見られる状態のことを「骨端線が開いている」と呼び、骨端線が閉じると成長期が終わりを迎えます。このため骨端線がまだ開いていれば、身長が伸びる可能性があると考えられています。こちらも、あくまで参考としてお考え下さい。

子どもの平均身長は?

生まれたばかりの赤ちゃんの身長は約50cmです。1歳までに生まれたときの身長の1/2(約25cm)伸びて約75cm、2歳から4歳までの2年間に年間約12cmずつ伸びて、4歳で生まれたときの身長の2倍(約100cm)になります。この時期の成長には、栄養の摂取が重要な働きをしています。ただ個人差がありますので、心配がある場合は、お医者様に相談しましょう。

身長が伸びる時期、成長スパートの時期を知ろう!

人生で身長が急に伸びる時期は2回あります。1回目は赤ちゃんの頃。第一次性徴で、1年に25cmも伸びます。2回目は思春期の第二次性徴です。個人差がありますが、身長が最も伸びる時期は男の子で12~14 歳、 女の子では10~12歳だと言われています。この思春期の急激な身長の伸びは「成長スパート」と呼ばれ、子どもから大人へと体が大きく成長します。定期的に身長を測定して、成長スパートの時期が判るようにしておきましょう。

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*赤ちゃんの最近の測定値を入力**: **出典:世界保健機関

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成長スパートに気をつけたい生活習慣は?

第2次性徴にあたる小~中学生の時期は、身長を伸ばすチャンスです。もちろん子どもによって個人差があり、特に男の子の場合では高校生になっても伸び続けることもあります。ママパパは子どもの成長スパートの時期を見極め、成長スパートに入ったら栄養や睡眠、運動などの生活習慣に特に気をつけてあげましょう。子どもが持つ身長を伸ばす力を最大限引き出すために、成長スパートにはどのようなことに気をつけてあげればいいのでしょう?最大限に背を伸ばすために気をつけたい3つのポイントを以下にまとめました。

1.「栄養」

小学校の低学年~中学年くらいから、良い食事の習慣をつけましょう。必要なカロリーをバランスよく、朝昼晩の食事からしっかりと取れるようにします。思春期になり、痩せたいという思いが強く肥満でもないのにダイエットなどをしてしまうと、必要なカロリーが取れなくなり、身長が十分に伸びない可能性があります。カロリーだけではなく、食事のバランスも大切です。ごはんなどのカロリーはもちろん大切ですが、特にカルシウムとタンパク質をしっかり取ることが大切です。カルシウムは骨を強くする働きがありますし、タンパク質には背を伸ばす働きがあります。肉、魚、大豆などタンパク質を含んだ食品をたくさん取ることが大切です。おやつもできれば、アーモンドやピーナツなどのたんぱく質を多く含むものを与えるようにしましょう。亜鉛や鉄分も大切です。

背を伸ばすために積極的に食べたい食材は?

子どもの背が最大限に伸びるよう、以下の食材を毎日の食生活に積極的に取り入れましょう。

  • タンパク質 … 血液・骨・筋肉を作る (肉・魚・大豆製品・乳製品)1日に必要なタンパク質摂取推奨量は12~14歳の男の子で40~50g/日、10~12歳の女の子で40~45g/日です。不足すると背が伸びないので、毎食必ず食べるようにしましょう!

  • カルシウム … 骨を作る、丈夫にする (乳製品・干しエビ・小魚・緑黄色野菜・大豆製品・ひじき)

  • 鉄 … 血液・骨・筋肉を作る (豚鶏レバー・赤身肉・赤身魚・アサリ)

  • 亜鉛 … 細胞分裂を促進する (ピーナッツ、納豆、ごま、赤身肉、レバー、ホタテ)

2.「睡眠」

睡眠時間と睡眠の質は重要なポイントです。成長ホルモンは身長の伸びに関係していますが、この成長ホルモンは深い眠りの時に大量に分泌されます。塾や習い事などで遅くまで起きている子どもが多いですが、早寝早起きを基本としましょう。夜10時までにはベッドに入るようにして、毎日8~10時間は寝るようにしましょう。

子どもに必要な睡眠時間の目安
新生児(0~2ヵ月)10~18時間
乳児(3~11ヵ月月)夜間10時間
  + 1~4回の昼寝
幼児(1~3歳)12~14時間
学童期(3~5歳)11~13時間
小学生(6~11歳)10~11時間
中・高生(12~17歳)8~9時間
大人(18歳~)7~9時間

 

3.「運動」

運動をすることで成長ホルモンが分泌されます。偏らない色々な運動や遊びを通じて、体全体を動かしましょう。運動をすることで、骨に適度な負荷がかかり、その刺激で骨に栄養が行き渡ることで成長が促進します。運動を十分にすると、食欲が出て、夜にぐっすり眠ることができます。結果として、成長ホルモンの分泌が活発になると言うメリットもあります。縄跳びや鬼ごっこなど、1日にトータルで60分ぐらい体を動かすように心がけましょう。但し、過度な運動は禁物です。無理な運動を続けると、関節に負担がかかってしまい、成長痛の原因になることも。成長スパートに入ったら、コーチと相談して過剰な運動は避けて練習量を調整するようにしましょう。

よくある質問

通常、背が伸びる子には以下の特徴があると言われています。

  • 両親の身長が高い
  • 骨端線(こったんせん)が開いている

おわりに

子どもの身長は成長スパート期を最後に止まってしまいます。食事、運動、睡眠の面から子どもがしっかりと成長できる生活環境を作ってあげることが大切です。また、子どもの成長には精神的な安定も大切です。親の愛情が不足していると、ストレスで成長ホルモンの分泌に影響が出てきます。正しい生活環境とママパパからの愛情が、子どもの成長の大きな力となります。

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