逆子とは?逆子体操のやり方
妊娠中におなかの赤ちゃんが「逆子」と言われてしまった。逆子って何?赤ちゃんに異常があるの?不安になったり心配したりしているママもいるでしょう。逆子とは?逆子の原因は?逆子は自然に治る?逆子を治す逆子体操とは?逆子や逆子体操について詳しくご紹介します。
逆子とは
おなかの中の赤ちゃんの頭が上にある状態を、逆子(骨盤位)と言います。逆子のままだと出産の時にトラブルが発生する可能性があるので、注意が必要です。通常、ママのおなかの中の赤ちゃんの頭は下向きになっていって、この状態を「頭位(とうい)」と呼びます。
逆子の原因
逆子になる原因は、実ははっきりと分かっていません。逆子の確率は、妊娠30週で15%、妊娠34週で10%、妊娠36週で7%くらいと、次第に減っていきます。赤ちゃんは妊娠中期まではママのおなかの中で活発に動いていますが、妊娠32週頃までには位置が定まり、頭囲も定まってきます。通常、妊娠32週よりも前の時期に逆子でも、特に心配することはありません。
逆子の場合、出産時に帝王切開などの処置が必要です。それ以外には、ママの普段の生活や赤ちゃんの発育などに特に影響があるわけではないので、あまり気にしなくても大丈夫です。
逆子かどうか分かる方法
逆子かどうかはどのように判るのでしょう?妊娠中期くらいからは妊婦健診の超音波検診で、赤ちゃんの身体の向きや位置が判ります。
胎動の位置で逆子かどうかが判るの?赤ちゃんが頭位だと、足がママのおなかの上のほうにあるので、おへその上のあたりがポコポコと動いたり、胃を蹴られたりするように感じます。一方、逆子の場合は、赤ちゃんがおなかの下のほうにいて、ママは下腹部に胎動を感じることが多くなるかもしれません。
逆子の治し方は?
妊娠30週ぐらいまでは、ママのおなかの中で赤ちゃんが動くスペースがあるので、くるくると回転して、逆子になることがあります。逆子の場合でも、さらに赤ちゃんが回転して、自然に頭が下向きになることが多いです。妊娠35週頃までは様子を見ながら、自然に下向きになるのを待つのが一般的です。
逆子と言われても、ママはあまり神経質にならなくても大丈夫です。ママが寝る向きは特に関係ないと考えてられているので、いつも通りに過ごして問題ありません。赤ちゃんは子宮内でぐるぐる動きながら、筋力をつけています。よく動く元気な赤ちゃんだと考えてるぐらいがいいでしょう。
逆子になることはあっても、逆子が原因で赤ちゃんの成長に問題が生じるとか、ママに異常な症状が出たりすることはありません。逆子でも赤ちゃんはきちんと成長しています。逆子であること以外、とくに妊娠の異常を指摘されていなければ、心配しないでくださいね。
逆子を治す方法としては、逆子体操、外回転術、鍼灸治療などがあります。ご紹介します。
外回転術
妊娠34週頃に逆子の場合、お医者さんが「骨盤位外回転」を勧めることがあります。子宮収縮抑制薬を投与しながら、お医者さんがママのおなかの上から手を使って赤ちゃんの位置を180度回転させ、頭を下に向かせる方法です。欧米ではかなり一般的に採用されている方法です。赤ちゃんの頭が下を向く確率は60~70%で、妊娠34週~36週頃に行うのが良いとされています。
外回転術にはリスクが伴います。胎盤がはがれてママと赤ちゃんに危険が生じる胎盤早期剥離や、赤ちゃんの心拍数の悪化などを引き起こしたりして、そのまま緊急帝王切開となることもあります。
赤ちゃんの姿勢、羊水の量などの医学的に問題のない条件を満たしているママに対してのみ、詳しい説明と同意を得た上で、外回転術が行われます。緊急帝王切開が必要になる場合もあります。外回転術は、必ず経験豊富なお医者さんがいる、設備が整った施設でやってもらいましょう。
外回転術はあくまで選択肢の1つ。外回転をせずにはじめから予定帝王切開で出産するという選択肢もあります。帝王切開術に抵抗がなく、むしろ外回転術の合併症が心配なら、最初から帝王切開での分娩を考えておきましょう。
鍼灸治療
東洋の医学的な考えですが、お灸で逆子が治ると言う報告があります。ママのおなかや骨盤の周り、下半身が冷えていると、赤ちゃんは逆子になりやすいと考えられています。悩みやストレス、妊娠による生活習慣の変化で冷えが悪化します。お灸でママの子宮周りの血行を促進して冷えを改善することで、子宮筋の緊張が低下し、赤ちゃんが頭位になる可能性があります。
逆子体操とは
逆子体操は、おなかの中の赤ちゃんが自然に頭位に回転するのを促す体操です。胸膝位やブリッジ法などのお尻を高くするポーズ、側臥位などのポーズを取ることで、赤ちゃんの頭が下に向くようする体操です。但し、やってもやらなくても回転する確率が変わらないことが判ったので、最近では、逆子体操は勧められてていません。それでももしかして頭位になるかも、と楽しみながら逆子体操をやるのであれば、必ずお医者さんの指示に従って試してみましょう。
一般的に、逆子体操には、胸膝位(きょうしつい)、ブリッジ法、側臥位(そくがい)の3つの方法があります。下に詳しくご紹介します。
胸膝位(きょうしつい )
枕やクッションの上で両ひざをついておしりを出来るだけ高く持ち上げます。この姿勢を10分間とります。おしりを高くすることで、赤ちゃんを骨盤からずらして回転させやすくするのが目的です。10分後、 お医者さんの指示に従い、右か左を下にして寝ます。
側臥位(そくがい)
赤ちゃんの背中が上に来るように横向きに寝ます。右と左のどちらを下にして眠るかは、お医者さんの指示に従います。
ブリッジ法
両膝を立てて、仰向けの状態になります。腰の高さが30~35cmになるよう、お尻の下に枕やクッションを入れて、10分間ほどこの姿勢を保ちます。10分後、 お医者さんの指示に従い、右か左を下にして寝ます。
逆子体操はいつから始めればよい?
逆子体操は妊娠29週以降に試してみましょう。 妊娠初期や中期は、赤ちゃんはおなかの中で自由に動き回ります。この時期に逆子体操をやっても、効果がありません。 妊娠後期になると、赤ちゃんが大きくなり、子宮内のスペースが限られてくるので、この時期から逆子体操を始めることで効果が期待できます。
逆子体操の注意点
逆子体操は逆子の赤ちゃんを頭位にすることを促すための体操です。但し、ママの体に負担がかかるポーズになりやすく、子宮が収縮してしまう可能性もあります。逆子体操は必ずお医者さんの指示に従って行いましょう。おなかの張りが強くなったと感じたら、逆子体操は中止しましょう。
逆子は自然に治る?
逆子であっても、いつの間にか自然に頭が下向きになっていることが多いです。妊娠35週頃までは様子を見ながら、自然な胎位変化を待つのが一般的です。
赤ちゃんが逆子であっても、逆子が原因でママに特別な症状が出ることや合併症が増えることはまずありません。また、逆子でも赤ちゃんはすくすくと成長しています。
逆子であること以外、とくに妊娠の異常を指摘されていない場合、特に心配することはありません。妊娠36週になっても逆子のままであれば、経腟分娩にするか帝王切開にするか、分娩方法を選択します。
よくある質問
逆子体操は妊娠29週以降に試してみましょう。
まとめ
逆子と逆子体操についてご紹介しました。逆子は妊娠中期までに起きやすいですが、いつの間にか自然に頭が下向きになっていることが多いです。妊娠35週頃までは様子を見ながら、自然な胎位変化を待つのが一般的です。妊娠36週以降も逆子であれば、出産の方法などをお医者さんと相談しましょう。
逆子を治す手段として逆子体操や外回転術があります。おなかの赤ちゃんとママに問題がないよう、、お医者さんとしっかりと相談しながら試してみましょう。
本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。
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