破水について知っておきたいこと: 破水はどんな感じ?破水したら、何をしたらいいの?

妊娠中のママが勢いよく破水し、そのまま病院へ連れて行かれて出産。映画でよく見るシーンですね。でも、現実はこんなにドラマチックではありません。チョロチョロと出てくる破水を経験するママ、出産まで破水しないママもたくさんいます。破水とは何か、破水したらどうすればいいのかを知っておきましょう。混乱しなくても大丈夫、お医者さんがどうすればいいのか教えてくれますよ。

破水したらどうなるの?

妊娠中、赤ちゃんは卵膜に包まれて羊水の中に浮いた状態でいます。卵膜と羊水は赤ちゃんを外からの衝撃、細菌やウイルス等の感染から守っています。赤ちゃんはママのおなかの中で羊水を飲みこんだり吐いたりすることで、肺や消化器官の機能を発達させています。また、羊水には赤ちゃんの体温を一定に保つと言う働きもあります。妊娠中期(妊娠20週前後)以降の羊水の成分のほとんどは赤ちゃんの尿です。羊水の中で赤ちゃんはおしっこをして、それを飲んで吸収、またおしっこを繰り返しています。破水とは、分娩が始まった時や分娩中、または分娩の開始前に、赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れて羊水が外に流れ出ることです。破水は分娩開始のサイン の1つですが、破水が起きる医学的な原因はまだ正確には判っていません。

破水ってどんな感じなの?

破水はママになる人それぞれ違う、ユニークな経験です。過去に出産の経験があるママでも、今回の破水は前回とは異なることも。羊水の一部がチョロチョロと流れ出す破水もあれば、ママが姿勢を変えた時にザーっと破水することも。破水が起こると、おなかの中の赤ちゃんの頭がコルク栓のようにママの子宮頸部を塞ぎます。ママが動くと、赤ちゃんの頭も動くので、さらに破水します。陣痛が始まると、出産までの間に羊水が流れ続けます。破水したら、清潔な大きめのナプキンをあてて、すぐに病院へ向かいましょう。お風呂やシャワーは厳禁です。これまで卵膜で無菌状態に守られていた赤ちゃんが、破水したことにより細菌に感染する恐れがあるので、陣痛が始まっていなくても入院になります。

破水した時の羊水の色は、透明または乳白色で匂いはしません。濁った羊水は黄色や黄緑色をしています。おりもののようにネバネバはしてなくて、水のような液体の場合がほとんどです。 羊水独特の生臭い匂いがする場合もあります。羊水の量は妊娠34週 まで徐々に増加し、その後は徐々に減少していきます。

では、ママはどうやって破水したと判るのでしょう?チョロチョロと何かが出てくるような感じがしたり、下着が少し濡れたりしているだけでは、おりものなのか、尿漏れなのか破水なのか、分からないですよね。「これは、破水?違う?」とママが判断できない時は、かかりつけのお医者さんに聞いてみましょう。超音波検査などで破水かどうか確認をしてもらいましょう。

破水したら、どうなるの?

ママが破水したかも?、と疑ったら、破水した時間を書き留めておきましょう。また、陣痛が始まったら、陣痛の間隔も書き留めてください。ママはすでに陣痛の段階に入っている可能性があります。破水をしたら陣痛が始まるのはもうすぐ。破水後、どのくらいで赤ちゃんが生まれるの?と疑問に思うママもいるでしょうが、陣痛や出産にかかる時間はママによって違うので、一言では言えません。破水がどの時点で起こったか、ママが初産婦なのか経産婦なのか、またはママの妊娠の経過によっても変わってきます。経膣分娩を考えているママは、経膣分娩での出産を参考にしてくださいね。長い妊娠期間はもうすぐ終わりを迎えます。赤ちゃんに会えるのはもうすぐです!

陣痛開始前に破水をすることがあります。これは、前期破水と呼ばれ、妊娠中のママの8~10%が経験すると言われています。通常、破水は出産が進み、子宮口が十分に開いた頃に起こります。破水があったのに陣痛が始まらない場合は、お医者さんが分娩誘発 を勧めることもあります。破水してから陣痛開始までの間が長くなると、赤ちゃんが細菌などに感染するリスクが高まるので、早めの入院が必要です。破水したら、すぐに病院に連絡しましょう。

陣痛が始まったかも、と思ったら、お医者さんに連絡を入れましょう。お医者さんに陣痛が本当に始まったのかを確認してもらいましょう。

破水かも?いつ、お医者さんに連絡すればいいの?

正産期(妊娠37週~41週まで)に入ったママが破水をした場合、落ち着いてお医者さんに連絡を取りましょう。お医者さんがいつ病院に向かえばいいのか指示を出してくれます。以下の場合もお医者さんに連絡を取りましょう。

  • 妊娠37週未満に前期破水があった

  • 破水したが、陣痛が来ない(分娩誘発を勧められることもあります)

お医者さんからすぐに入院するようにとの指示が出ることもあります。こんな時のために出産バッグや入院バッグの準備 はバッチリでしょうか?病院へ行く時には、バースプラン のコピーも忘れないようにしましょう。

破水したかも?やっていいことと、やってはいけないことは?

赤ちゃんは卵膜と羊水に守られています。破水が起こって羊水が出続ければ、陣痛が起きたり、細菌に感染したり、羊水の量が減ることで赤ちゃんが圧迫されたり、と言うリスクが高まります。破水かな、と思ったら、すぐにお医者さんに連絡しましょう。清潔なナプキンを当てて、入浴は避けましょう。

破水したら、陣痛が始まるまでには時間があります。楽な姿勢を見つけたり、マッサージをしてもらったり、映画を観たり、パンパースすくすくギフトポイントプログラム への登録を済ませたり、出産や育児について調べたり、有意義な時間を過ごしてくださいね。

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破水しない、どうしたらいいの?

自然に破水しないママもいます。このような場合には、お医者さんがママの膣の状態を調べ、赤ちゃんを包んでいる卵膜を破り、人為的に破水させる処置(人工破膜)を行うことがあります。破水することで頭が下りてきて、その刺激で分娩が進行します。子宮口が開いていて、陣痛もあるのに分娩が進まない時に行われる方法です。破水時に痛みはありませんが、子宮がギュッと引っ張られるような感じがします。お医者さんが、人工被膜が必要な理由についてしっかり説明してくれます。分娩誘発が必要となる場合の記事も併せて読んでおきましょう。

早産期の前期破水の時はどうすればいいの?

妊娠37週 未満(早産期)に破水が起こることがあり、これを早産期の前期破水(PPROM)と呼びます。 陣痛が起こる前に卵膜が破れて、羊水が出てくる前期破水(PROM)とは異なります。 妊娠中に下着が濡れて冷たい感じがする、などの症状に気がついたら、すぐにお医者さんに連絡しましょう。ママの妊娠週やママと赤ちゃんの健康状態に応じて、陣痛を抑えたり、赤ちゃんの感染予防のための投薬を行うこともあります。早産期の前期破水では赤ちゃんの感染や常位胎盤早期剥離 (子宮壁の正常な位置に付着している胎盤が剥がれること) のリスクが高まります。お医者さんが早産のリスクや分娩を遅らせることのリスクなどについて説明してくれるでしょう。

早産期の前期破水が起こると考えられる要因を以下にまとめました。

  • 過去の妊娠で早産期の前期破水を経験している

  • 細菌感染による卵膜の炎症

  • 妊娠中期や後期に膣から出血があった

  • 妊娠中の喫煙

  • 栄養不足で体重が少ない

  • 子宮頸管の短縮

よくある質問

日頃から無理のない妊娠生活を心がけましょう。かかりつけのお医者さんの妊婦健診 を受診し、指導を守りましょう。

おわりに

破水の状況がどうであれ、赤ちゃんはママとパパに会う準備をしています。深く息を吸って、やるべきことに集中していきましょう。赤ちゃんに会えるのはもうすぐです!

本記事の内容について

本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。

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