妊娠中の食生活: ママと赤ちゃんの健康
妊娠すると食生活がこれまでよりも重要になってきます。食生活はママの健康や感情に影響を与えるだけでなく、おなかの赤ちゃんにまでも影響を及ぼします!赤ちゃんがすくすくと成長していくために、赤ちゃんの体の組織は適度のたんぱく質、炭水化物、脂肪を必要とします。こういう訳でママと赤ちゃんが適切な栄養を取るのは重要なことなのです。妊娠中の健康的な食生活、どんな栄養素がママと赤ちゃんにお勧めなのか、ベジタリアンのママにお勧めの妊娠中の食生活や妊娠中の食欲などについて知っていきましょう。
妊娠中の健康的な食事とは?
妊娠していても何が何でもカロリーカットをしたいかもしれませんが、妊娠中の健康的なダイエットとは体重を減らすことではなく、食事を管理することです-妊娠中は赤ちゃんの成長のためにたっぷりと栄養のあるものを食べるのが大切です。偏りのないバランスの取れた食生活を心がけるようにしたいですね。5大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂肪、ミネラル、ビタミンを、果物、野菜、穀物、肉や卵などのたんぱく質を多く含む食品、ヨーグルトやチーズなどの乳製品から上手に摂取していきましょう。
どんな栄養を取ればいいの?
妊娠中に積極的に取りたい栄養素が幾つかあります。最も大切なのは 葉酸 です。葉酸は脳や脊髄の異常発達を防ぐと言われています。また、鉄分やカルシウムもとても重要なもの。サプリで必要な量を取ることもできますが、カルシウムや鉄分を多く含む食事もママと赤ちゃんに必要な栄養分を多く含んでいるので、妊娠中の食生活を豊かにしてくれます。ママが他にも摂る必要があるサプリメントなどについては、お医者さんと相談してみましょう。
ママと赤ちゃんにとって最も良い食べ物
妊娠中には何を積極的に食べたらいいのでしょう?いくつかの食材をここに書き出してみました。
卵:たんぱく質が豊富でビタミンD とB12を含みます。卵は栄養の宝庫で調理も早くて簡単。 卵焼きや、チャーハンにして食べるのもいいですね。
乳製品: 低脂肪乳、チーズ、ヨーグルトはとても美味しくてカルシウムがいっぱい。1日に数回は牛乳を飲みましょう。ヨーグルトやチーズも1日の食事に加えましょう。
ナッツ類: 持ち運びが簡単で保存も効きます。ナッツ類や ピーナッツバターは簡単に持ち運びのできるスナックでたんぱく質や健康な脂肪分も豊富。アーモンド、ピーナッツ、クルミなどがお勧めです。
果物:新鮮な果物、冷凍や缶詰めの果物にはビタミンや繊維が多く含まれています。 便秘を予防する効果もあります。
鉄分を多く含む食品:妊娠中、 体力の維持や貧血になるのを防ぐために鉄分をたくさん摂取しましょう。赤身肉、鉄分強化シリアル、ほうれん草などはいつもお家にあるといいですね。
妊娠中の食事で採りたい栄養素を下にまとめました。ぜひ、参考にしてくださいね。
栄養素 | 目標量 | 多く含む食品 |
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たんぱく質 | 1日あたり 60~71 g程度のたんぱく質。牛乳1杯または28gの赤身肉には約10 gのたんぱく質を含まれています。 |
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カルシウム | 妊娠中の1日あたりの推奨摂取量は 1,000 mg (19歳以下のママなら1,300 mg) 牛乳1杯には約 300 mgのカルシウムが含まれています。 |
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鉄分 | 妊娠中の1日あたりの推奨摂取量は27 mg。1/2カップのゆでたほうれん草には3 mg の鉄分が、牛の赤身肉85g中には約3 mgが含まれています。 |
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葉酸 | 妊娠中の1日あたりの推奨摂取量は約0.6 mg。必要な量を食材から取るのは難しいので、サプリメントなどの栄養補助食品が薦められます。 |
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妊娠中の食生活で避けたい食べ物
栄養バランスが大切な妊娠中のママにお魚はお勧めなのですが、中には気を付けて食べてほしい魚や魚介類があります。大きな魚などには多くの水銀が含まれていることがあるので、食べるお魚の種類や量に注意しましょう。メカジキ、サワラ、アマダイは避けましょう。厚生労働省が「お魚について知ってほしいこと」と言う妊娠中のママ向けの資料を作成していますので、ぜひ参考にしてください。魚介類、肉、卵を生や十分に加熱しないで食べるのは避けるようにしましょう。 妊娠中に避けたい食事 についてさらに知りたいママは、こちらをクリックしてください。これ以外にも個人的に避けたほうが良いのでは、と思う食品などについては、かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。妊娠中にやっていいこと、やってはいけないことについては、 パンパースホームページにある 妊娠ガイド をチェックしてくださいね。
妊娠中の飲み物
妊娠中の水分補給はとても大切。1日あたりコップ10杯分の水分を摂ることが勧められています。水分補給の中で一番のお勧めはお水。お水はママの体の隅々を潤おしてくれます。また、便秘になるのを防いだり、お肌が乾燥しすぎるのを防いだり、体の中の有害物質を効率的に排出してくれると言う嬉しい効果もあるのです。
水分補給にはどんなものがいいの?炭酸飲料、コーヒー、紅茶も大丈夫?
コーヒーや紅茶:妊娠中、朝の最初のコーヒー1杯をあきらめる必要はありませんが、カフェインの摂りすぎには注意しましょう。妊娠中の1日あたりのカフェイン摂取目安量は200mg以下となっています。これは、ドリップコーヒーでカップ2杯、紅茶でカップ4杯の量になります。
ハーブティー: ハーブティーはコーヒーや紅茶の代わりとなるカフェインの入っていない飲み物として知られていますが、実はこのハーブティーの中にも赤ちゃんの成長に影響を及ぼす種類のものがあります。妊婦さんにおススメと書いてあっても、お医者さんに相談してから飲むようにしましょう。
お酒やアルコール: 妊娠中はアルコールの摂取は避けましょう。
炭酸飲料:妊娠中に完全に炭酸飲料を避ける必要はないですが、適量に抑えましょう。通常、炭酸飲料には砂糖が含まれます。ダイエット炭酸飲料にはアスパルテームやその他の人工甘味料等が含まれます。どちらも適量に抑えましょう。炭酸飲料が好きで止められない人は、砂糖のはいっていないソーダにしましょう。
ベジタリアンはどうしたらいい?
ベジタリアンの人でも妊娠中のママと赤ちゃんに必要な栄養素はもちろん摂ることができます。いつもの食生活を健康的な妊娠中のベジタリアンの食生活 にちょっとアレンジしてみましょう。肉や魚以外からの食品でもベジタリアン妊婦に必要な栄養が摂れるものはたくさんあります。
たんぱく質: 1日あたり3回、1/2カップほどの豆類や豆腐、1/4カップのナッツ類。スプーン2杯分のピーナッツバター、卵1個、卵の白身2個程度で1日に必要なたんぱく質を摂ることができるでしょう。
カルシウム: 1日あたり4回、カルシウム豊富な食品を食べましょう。乳製品またはココナッツミルクやアーモンドミルクなどの乳成分を含まない強化乳製品、葉っぱのたくさんついた緑の野菜や豆腐、乾燥豆、豆類を採りましょう。
鉄分: ベジタリアンの食生活でも卵、穀物が豊富に入った食品、葉っぱの多くついた野菜、さつまいも、レーズン、プラム、ピーナッツ、乾燥豆や豆類を、1日3回摂ることで必要とされる27mgを取ることができます。鉄分が必要なだけ摂れているか分からないと心配であれば、かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。
ビタミンB12:卵や乳製品など動物性食品だけに含まれるものの1つです。ベジタリアンの妊娠ママはビタミンB12が強化された食品やサプリメントで摂るようにしましょう。
妊娠中の体重増加は?
ママと赤ちゃんのために食べる、と言うことは食べ物の量を2倍にすることではありませんよ。一般的に妊娠中期 には1日あたり340カロリーが追加で必要だと言われています。これは無脂肪牛乳コップ2杯分やサンドイッチ半分にあたる量。もし、双子の赤ちゃんを妊娠している場合は、約600カロリーを追加で消費するように心がけましょう。 妊娠中の体重管理ガイド を参考にしてくださいね。
妊娠中の食欲が止まらない
妊娠中に食欲が増加するママ人もいます。この理由はよく分かっていませんが、なんらかの栄養素や食品不足が原因だと言われています。急激な体重増加につながらない適度な量であれば、食べたいものを食べても大丈夫でしょう。この食欲増加の症状は特に妊娠初期に出てきますが、妊娠の経過とともに症状はなくなります。
妊娠中のママの中には、食材でないものを食べたくなる人もでてきます。「異食症」と呼ばれる症状です。食材ではないものを食べたいと思うようになったら、すぐにお医者さんに相談しましょう。
健康的な妊娠中の食生活を維持するには考えてしまうことがいっぱいありますね。でも、1日に必要な鉄分が摂れなかったり、アイスクリームばかり食べたかったり、自分を甘やかせてしまったりしても、そのことをストレスに感じたりはしないでください。難しく考えず、お医者さんと相談しながら、ママと赤ちゃんにとってバランスのいい食生活を送るように気を付けていきましょう。
本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。 また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。
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