フォローアップミルクについて知っておきたいこと

生後5~6ヵ月頃まで赤ちゃんは母乳や育児用ミルクから栄養を取りますが、離乳食が始まるとそこからも栄養を取れるようになります。離乳食の量や回数が増えるにつれて、自然と母乳や粉ミルクの量は減っていきますが、離乳食だけではどうしても不足する栄養分があります。それを補ってくれるのがフォローアップミルクです。フォローアップミルクの成分や飲ませ方について学びましょう。

フォローアップミルクとは?

フォローアップミルクとはどんなものでしょう?育児用粉ミルクと同じ赤ちゃんに与えるミルクですが、離乳食が始まった赤ちゃんの栄養補給食品で、牛乳の代わりのような位置づけです。消化吸収がよいので、まだ牛乳を飲めない赤ちゃんに与えることができ、牛乳では不足しがちな鉄分などを補うことができます。

フォローアップミルクと生後すぐから飲める育児用ミルク、牛乳の違いは?

生後すぐから飲める育児用ミルクは母乳の代替品で、それだけで栄養が取れる完全栄養食品です。フォローアップミルクは栄養補助食品で、牛乳の代わりのような位置づけになります。牛乳は安く良質のたんぱく質やカルシウムを取れる非常に嬉しい食品です。でも、鉄分が少ないと言う欠点があります。この欠点を補うために、鉄とビタミンC(鉄の吸収を高める)が増量されてつくられたのが、フォローアップミルクです。

フォローアップミルクはいつから、どのくらいあげればいいの?

厚生労働省はフォローアップミルクへの切り替え時期について、生後9ヵ月以降を推奨しています。というのも、母乳や粉ミルクの回数が減っていく生後9ヵ月頃からは、母乳や粉ミルクから摂取できていた鉄分などが不足しやすくなるためです。もっとも、フォローアップミルクは栄養補助食品なので、離乳食が順調に進んで栄養が不足していない赤ちゃんには必要はありません。では、牛乳でいいのでは?と考えるママパパもいるでしょう。牛乳は消化器官に負担がかかるので、1歳を過ぎてから与えるのが望ましいですが、フォローアップミルクはそれよりも前からあげることができます。

では、フォローアップミルクはどのくらいあげればいいのでしょう?一般的に1日400~600ml程度が適量と言われますが、離乳食の量に応じて加減をしてください。なお、たくさんのメーカーからフォローアップミルクが販売されているので、与え方、量、成分、月齢を確認してから与えるようにしてくださいね。

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フォローアップミルクのメリット・デメリットは?

上述のように、赤ちゃんに必要な栄養を簡単に補給できるというメリットがありますが、デメリットもあります。離乳食母乳、粉ミルクでちゃんと栄養が取れていて、体重増加も順調であれば、特段与える必要はありません。もし与えてみたいと思ったら、まずはかかりつけのお医者さんに相談してみましょう。

では、フォローアップミルクにはどんなデメリットがあるのでしょう?

  • 離乳食が進まなくなる:オリゴ糖などで甘みをつけてあるので、赤ちゃんはミルクばかりを欲しがって、離乳食を食べなくなるかもしれません。

  • 虫歯になる糖類を含むため虫歯になる可能性があります。哺乳瓶で飲ませると歯にミルクが残りやすく、虫歯になりやすいので、コップで飲ませましょう。

  • 栄養が不足しがち:粉ミルクと違い、これだけを飲んでいては栄養が不足します。必ず離乳食と併用しましょう。

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育児用ミルクからフォローアップミルクへの移行について

まずは離乳食がちゃんと進んでいるかを確認した上で、育児用ミルク1回をフォローアップミルクに変えてみましょう。離乳食が順調に進んでいない場合は、離乳食の不足は母乳や育児用ミルクで補うようにしましょう。フォローアップミルクを与える時には、最初は哺乳瓶でもかまいませんが、虫歯の危険性が高いのでだんだんマグやコップへと変えていきましょう。では、フォローアップミルクはどれだけの量をあげればいいのでしょう?まずは少量から始めて徐々に増やしていき、離乳食と一緒に出してあげるのがおススメです。最初は便がゆるくなるかもしれませんが、徐々に慣れて普通に戻ります。それでも下痢が続くようなら与えるのを中止してください。

フォローアップミルクを離乳食に混ぜてもいいの?

赤ちゃんにフォローアップミルクを飲ませたいけれど飲まない、、。そう悩むママもいるかもしれません。粉ミルクや母乳とは味が違うので、馴染みがなくて嫌がるのかもしれませんね。フォローアップミルクを飲まないのなら、離乳食に混ぜてしまいましょう!フォローアップミルクは牛乳の代替品として使うことができます。離乳食後期~完了期のレシピの牛乳をフォローアップミルクに替えてみましょう。

フォローアップミルクのレシピ:

  • マカロニのミルクスープ:柔らかくゆでた人参とマカロニ、ほうれん草の葉の部分をお鍋に入れ、フォローアップミルクを注いでミルクと具がなじむまでゆっくり混ぜ合わせます。ミルクと具がなじんだらできあがり。

  • ミルク蒸しパン:薄力粉、ベーキングパウダー、フォローアップミルクを適量混ぜ、滑らかになったらシリコンカップ数個に入れます。お鍋に1センチくらい湯を沸騰させ、生地を入れて10分ほど蒸します。レンチンでもできますよ!

  • 鮭ミルクうどん:うどん(食べる分だけ)は固めにゆで、鮭はお刺身一切れ分くらいをフォローアップミルクと一緒にお鍋に入れ火を通します。鮭に火が通ったら、うどんも入れて混ぜて出来上がりです。少し醤油をたらすとよりおいしくなります。

  • 野菜のミルク煮:人参、大根、ブロッコリー(葉先)等の野菜を細かく切り、フォローアップミルクと一緒に圧力鍋に入れます。中火で圧をかけピンが上がったら弱火にしてさらに加圧し、野菜が柔らかくなったら片栗粉でとろみをつけます。

よくある質問

離乳食や母乳、育児用ミルクから栄養が十分に取れていて、体重増加も順調なら、フォローアップミルクをあげる必要はありません。離乳食が順調に進んでいない場合は、離乳食の不足は母乳や育児用ミルクで与えるようにしましょう。

おわりに

フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクを飲まなくなった赤ちゃんが、牛乳だけでは鉄分が不足してくるような場合、牛乳の代用品として飲ませるのにありがたい飲み物です。通常は離乳 食が順調に進んでいれば、フォローアップミルクを与える必要はありません。赤ちゃんの体調や成長具合、離乳食の進み具合などをしっかり確認し、与えても良いかをかかりつけのお医者さんに判断してもらうと安心です。

本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。

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