何歳からチョコレートを食べてもいいの?

子どもだけでなく、大人も好きなチョコレート。ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、フレーバーチョコレート。色々な種類のチョコレートが販売されていて、ついつい手が出てしまったというママパパも多いはずです。大人でもやめられないチョコレート。いつから子どもにチョコレートをあげてもいいのかしら?疑問に思うママパパもいるでしょう。何歳からチョコレートを食べてもいいの?小さな子どもがチョコレートを食べる時に気をつけたいことは?一緒に見ていきましょう。

チョコレートの嬉しい効果は?

チョコレートやカカオは、カカオポリフェノールを多く含む食品として、健康への効果が非常に注目されています。ポリフェノールを多く含む代表的な植物性食品には、赤ワイン、緑茶、リンゴ、コーヒーなどがありますが、カカオ豆にはさらに多くのポリフェノールが含まれていると考えられています。また、チョコレートには多くのタンパク質、脂質、糖質、食物繊維、ミネラルなどが含まれています。

カカオポリフェノールの抗酸化作用とは?

様々な種類のポリフェノールが発見されて、多くの健康食品や医薬品などに使われています。カカオポリフェノールには過剰に作られると有害な活性酸素を抑えるという、防御システムである抗酸化作用があります。活性酸素は微量であれば有益ですが、大量に作られると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化、がんや老化、免疫機能の低下などを引き起こします。代表的なカカオポリフェノールの効果を下にまとめました。

  • 動脈硬化の予防…活性酸素による動脈硬化の進行を防止

  • ガンの予防…細胞のガン化やガン細胞の増加を防止、免疫力の強化

  • ストレス対策…精神的なストレスに対する抵抗力の強化

  • アレルギー対策…アレルギー症状を引き起こす活性酸素の過剰な発生を抑制

  • 日焼け対策…肌の炎症の回復、血行促進、シミやしわなどの肌に対する効果

これらは全てカカオポリフェノールが持つ嬉しい“抗酸化作用”によるものです。

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何歳からチョコレートを食べてもいいの?

チョコレートの中に含まれるカカオポリフェノールには、健康に嬉しい効果がたくさんあることが判りました。でも、健康にいいからと言って、乳幼児のうちからチョコレートを食べさせてもいいのでしょうか?

何歳からチョコレートを食べ始めてもいいと言う決まりはありません。でも、乳幼児の消化器官は未発達の状態です。砂糖や脂肪などを含む食品は乳幼児への負担が大きいので、ちょっとした味付けとしてクッキーやケーキなどのお菓子にチョコレートを使うのは、離乳食完了期の1歳半を 過ぎてからがいいでしょう。もちろん少量に留めることを忘れずに。実際に板チョコレートをあげるのは、3歳を 過ぎてからを目安にしましょう。

離乳期や幼児期は、食習慣や食嗜好の基礎が確立し、味覚を育てるのにとても重要な時期です。子どもの味覚を育てるのは、ママパパの親としての責任と言えるでしょう。おやつをダラダラと食べたり、砂糖や甘味料がたくさん入ったジュー スをたくさん飲んだりすると、味覚の低下に繋がってしまいます。欲しがっていなければ、あえてチョコレートなどの甘いものをあげる必要はありません。でも、お友だちと一緒にいて、どうしても欲しがる、と言うような状況もありますね。そんな時はママパパが食べる回数や量に気をつけて、あげるようにしましょう。

チョコレートを小さなうちからあげないほうがいい理由は?

チョコレートには嬉しい効果がたくさんあります。でも、なぜ、早いうちからチョコレートをあげないほうがいいのでしょう?チョコレートを小さなうちからあげないほうがいい、いくつかの理由をまとめました。

  • 虫歯になりやすい:チョコレートには糖分がたくさん含まれています。また、食べると歯にくっつきやすく、虫歯になってしまうリスクが高いです。チョコレートにも色々な種類がありますが、甘みが強いものは砂糖が多く含まれています。砂糖は虫歯の原因になります。チョコレートの食べすぎには注意が必要です。

  • カフェインが多く含まれている:チョコレートはカカオを多く含みます。砂糖控えめの苦みが強い高カカオチョコレートもありますが、砂糖控えめだからと言って、高カカオチョコレートを与えるのはやめましょう。高カカオチョコレートは、普通のチョコレートと比べて虫歯になりにくいと言うメリットがありますが、カフェインが多いというデメリットもあります。消化機能が未熟な乳幼児にとってカフェインは非常に負担になります。また、カフェインの影響で落ち着きがなくなったり、眠れなくなったりすることも。赤ちゃんの成長 に質の良い睡眠は欠かすことができませんね。離乳期 にはカフェインを含むチョコレートを与えるのは控えましょう。

  • 消化が悪い:糖分や脂質を含むので、乳幼児の消化機能に過度な負担を与えてしまいます。

  • 味覚の形成に悪影響がある:乳幼児期は、食習慣や食嗜好の基礎が確立し、味覚を育てるのにとても重要な時期です。離乳期や乳児期には薄味が基本です。早い段階から糖分や塩分などの濃い味に慣れてしまうと、正常な味覚が育たなくなります。

  • 依存性が高い:一度食べる習慣がつくと、チョコレートなどの甘いお菓子をさらに食べたがる可能性もあります。チョコレートを食べると気持ちがリラックスして、幸せに感じるでしょう。でも、チョコレートはあくまで嗜好品です。偏った食生活にならないよう、ママパパは気をつけてあげましょう。なんでも過剰に取り過ぎると、病気の原因になってしまいます。食べ過ぎには注意しましょう。

  • アレルギーを引き起こすことも:カカオはアレルゲンの1つです。カカオに少し含まれているニッケルがアレルゲンになることもあります。チョコレートに含まれる大豆、牛乳、ナッツや卵を含む小麦加工品のタンパク質がアレルゲンになっている場合もあります。チョコレートをあげる時にはまず成分表示を確認し、アレルギーを起こす可能性のある食材が入ってないかどうか確認しましょう。

  • 食べ過ぎに注意:厚生労働省・農林水産省による「食事バランスガイド」では、菓子や嗜好品の目安量は1日200 kcal程度とされています。チョコレートは脂質や砂糖を多く含むので、食べ過ぎるとカロリー過剰になることも。栄養成分表示を参考にしながら、乳幼児にあげるようにしましょう。

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子どもにチョコレートを食べさせる時に気をつけたいことは?

子どもが美味しそうにチョコレートを食べている姿を見ると、嬉しくなります。だからと言って、チョコレートなどの甘いものをむやみに与える必要はありません。そもそもおやつの役割は、食事では摂りにくい牛乳や乳製品、野菜・果物を積極的に取り入れ、ビタミンやミネラルの補給、不足分のエネルギーを補うことです。チョコレートだけを単独で与えるのではなく、乳製品や果物などに少量のチョコレートを組み合わせて、おやつにしましょう。乳幼児にチョコレートなどのお菓子をあげる時には、食べる回数や量をママパパがしっかりと管理してあげましょう。

  • 少量を心がけましょう:乳幼児のおやつ は楽しみというよりは、食事で足りない栄養を補う補助食の意味合いが強いです。チョコレートは嗜好品ですし、栄養もないのでおやつとしては不十分。ケーキやクッキーに少しだけ使うなど、量を決めてあげるようにしましょう。

  • 食べたら歯磨きをする:チョコレートは歯にくっつきやすいです。そのまま放っておくと、虫歯 になる可能性も。甘いものを食べたあとは、まず白湯や麦茶 を飲ませ、そのあと丁寧に歯を磨いてあげましょう。自分で磨ける場合も、ママパパがしっかり仕上げ磨きをしましょう。

  • 高カカオチョコレートはあげない:普通のチョコレートに比べると脂質やニッケルの含有量が多いので、乳幼児の胃腸や腎臓に負担をかけてしまいます。

よくある質問

いつからチョコレートをあげてもいいと言う決まりはありません。乳幼児の消化器官は未発達の状態なので、砂糖や脂肪などを含む食品は、乳幼児への負担が大きいです。クッキーやケーキなどのお菓子にチョコレートを使うのは、離乳食完了期の1歳半を過ぎてから、板チョコレートをあげるのは、3歳を過ぎてからを目安にしましょう。

おわりに

健康へのメリットがあるチョコレートでも、消化器官が未発達な小さな子どもには体への負担が大きくなります。また、小さいうちから砂糖や脂肪が多くて味の濃い食べ物に慣れてしまうと、味覚に低下を引き起こすリスクも指摘されています。チョコレートを子どもに与えるなら、1歳半~3歳頃を目安に、少量のチョコレートがのったクッキーやケーキから始めるのがいいでしょう。チョコレートはあくまでも嗜好品です。あらかじめ食べる量や回数を決めて、ダラダラ食べないようにママパパが管理するようにしましょう。チョコレートを食べた後は、虫歯にならないよう、口をゆすぐ、歯をみがくなどのお口のケアにも気を配ってあげてくださいね。

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