
夜のおむつの中 では何が起こっ ているの?
赤ちゃんの肌を守りたいすべてのママとパパへ

もしかしておむつが原因? 赤ちゃんが寝ないときの睡眠環境づくり
赤ちゃんがなかなか寝てくれない。または夜中に目を覚ましてしまう。何が原因でしょうか?赤ちゃんが眠れない原因のひとつに、何らかの不快感を抱えていることが考えられます。赤ちゃんは不快感を言葉で表現することができないため、ぐずる、泣くといった方法で訴えかけてきます。もしかすると、その不快感を解決できることのひとつに、おむつが関係しているかもしれません。赤ちゃんがぐっすり眠るための環境づくりについて、一緒に考えていきましょう。

①お腹がすいている
赤ちゃんがなかなか寝つかないときは、お腹がすいていることが原因のひとつとして考えられます。赤ちゃんはまだ一度にたくさんの量を飲んだり食べたりできないため、眠る前に空腹を感じてしまうことがあります。空腹による不快感があると落ち着いて眠りに入りにくく、途中で目を覚ましてしまうこともあります。
そのため、就寝前の授乳を習慣にしている方も多いことでしょう。お腹が満たされると、赤ちゃんは、眠りにつきやすくなります。また、授乳には親子のスキンシップの時間としての役割もあり、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせる効果も期待できます。
入眠の際に授乳をすると、しばらくしておしっこをすることがあります。赤ちゃんの様子をみて、不快そうにしていたらおむつを替えてあげましょう。一方で、おむつが水分を吸収している場合は、おむつ替えのために起こす必要はありません。

②暑さや寒さなどの睡眠環境
赤ちゃんが寝ないときは、部屋の温度や湿度などの睡眠環境が影響していることがあります。赤ちゃんの肌は大人より薄く、4ヶ月頃を過ぎると皮脂の分泌も減るため乾燥しやすい状態です。また汗をかきやすく体温調節も未熟です。そのため、暑さや寒さ、ムレ、乾燥といった変化に反応しやすく、不快感から寝つきが悪くなったり、寝ぐずりをしたりすることがあります。
ですから、快適な環境づくりのためには、エアコンや加湿器などを活用し、赤ちゃんの様子に合わせて温度や湿度を調整することが大切です。汗ばんでいたり、ほっぺがいつもより赤くなっていたりする場合は、衣類や寝具も見直してみましょう。また、お風呂の後や入眠前にワセリンなどのエモリエント剤や保湿剤をやさしく塗ると、肌のうるおいを保つだけでなく、リラックスにつながり、効果的です。
そのほかに、寝返りを打てる十分なスペースを確保することも大切です。赤ちゃんは不快感を感じると、眠りが浅くなり頻繁に寝返りを打ちます。寝返りを打てない狭い場所では体を動かしにくく、眠りが浅くなることがあります。

③おむつのムレによる不快感
おむつ内のムレによる不快感が、赤ちゃんの眠りを妨げる一因になることもあります。夜のおむつの中は、体温や汗、繰り返し排出されるおしっこによって、熱や湿気がこもりやすく、ムレた状態になりがちです。
おむつ交換の回数が減る夜間は、長時間同じおむつを着用します。通常のおむつの場合、おしっこは吸収してくれても、おむつ内の湿度はミストサウナと同じくらいの湿度まで上がり、ムレが持続します。
ムレによって皮膚がふやけると、肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。その状態でおむつの生地によって繰り返しこすれたり、うんちやおしっこに長時間さらされたりすると、おむつかぶれなどの肌トラブルが心配になってきます。おむつのムレは、夏場だけではなく、暖房を使用する冬場や衣類を重ね着しているときにも起こるため、日頃から注意が必要です。

④おしっこ漏れやおむつ替えによる覚醒
赤ちゃんが夜中に目を覚ましてしまう原因のひとつに、おむつからのおしっこ漏れがあります。おしっこで衣類や寝具が濡れると、赤ちゃんは冷たさを感じ取り眠りから覚めてしまうことがあります。また、その後のおむつ替えによってさらに眠気が遠のいてしまうことも少なくありません。おむつを外して肌に冷たい空気が触れたり、体を動かしたり、部屋の明かりをつけたりすることで、赤ちゃんの脳やからだが覚醒してしまうためです。夜中のおむつ替えは、せっかくの寝かしつけが振り出しに戻ってしまうこともあります。
夜間のおむつ替えを行う際は、照明をできるだけ暗く保ち、声かけや刺激を最小限にすることが大切です。また、吸収力の高いおむつを選ぶことで、おしっこによる不快感を軽減し、おむつ替えの回数を減らせる場合もあります。詳しくは次で紹介していきましょう。

赤ちゃんがなかなか寝てくれないときは、使っているおむつを見直してみると解決できることもあるかもしれません。夜間は1枚のおむつで長時間に渡りおしっこを受け止めなければなりません。そのため、夜用おむつは通常のおむつよりも吸収力が高く設計されており、就寝中の漏れの心配を軽減できます。おしっこ漏れを防ぎ、またおむつ替えが不要になれば、赤ちゃんが途中で目を覚ます機会も減らすことができるでしょう。
夜用おむつは、しっかり吸収することで、肌に余計な水分を残しづらく、長時間つけたままでも肌への負担を抑えやすく、ムレによる不快感の軽減も期待できます。最近では肌にあたる部分にワセリンを配合したシートを使うなど、長時間の着用でも肌にやさしい工夫がされたおむつも登場しています。夜寝る前に、肌あたりのよい新しい夜用おむつに替えることで、赤ちゃんを気持ちよく眠りの世界に導いてあげることができるかもしれません。
夜用おむつの選び方はこちら

赤ちゃんがなかなか寝てくれないと、「どうして眠れないのだろう」と悩んでしまうこともありますよね。もちろん、赤ちゃんが寝ない理由はひとつではありません。しかし、意外と見落としがちなのが、おむつの中の環境です。ムレや乾燥、おしっこによる不快感は、眠りを妨げるだけでなく、肌への負担にもつながります。
赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。だからこそ、室温や湿度を整えることはもちろん、おむつ内を快適な状態に保つことも大切です。吸収力に優れ、漏れにくい夜用おむつを活用すれば、おしっこ漏れやムレを軽減しながら、朝まで快適に過ごしやすくなります。
ぐっすり眠ることは、赤ちゃんの体や脳の成長を支えるだけでなく、肌を休ませて健やかに育むためにも欠かせません。毎日のスキンケアに加え、おむつ選びや睡眠環境づくりにも目を向けながら、赤ちゃんが心地よく眠れる夜をサポートしてあげましょう。

修:小西真絢(巣鴨千石皮ふ科院長)
皮膚科専門医
2017年に巣鴨千石皮ふ科開院。 おむつかぶれの子どもを診察することも多く、皮膚のことは何でも相談できるホームドクターを目指している。2児の母でも。


