臨月はいつからはじまる?臨月の過ごし方について
妊娠中のママの間でよく出てくる言葉、臨月。臨月とは“産み月”のことで、出産予定日前の1ヵ月を指す言葉として使われています。妊娠期間中、ママの身体には様々な変化が起きますが、臨月を迎えるとさらに変化します。また、いつ陣痛が来てもおかしくない時期に入るので、出産準備をしておく必要もあります。この時期にママとおなかの中の赤ちゃんに起きる変化とは?臨月の過ごし方は?ご紹介します。
臨月とは?いつからはじまる?
臨月とは”産み月 “のことを指します。出産予定日は40週0日目で、36週0日目~39週6日目のことを、一般的に臨月と呼んでいます。ちなみに臨月は医療用語ではないので、病院内ではあまり使われないようです。臨月に入ると、これまではひと月に一度だった妊婦健診が2週間に一度になります。臨月に入るということは、いつ陣痛が来てもおかしくない状況になったことを意味します。
臨月の計算方法は?
妊娠週数と妊娠月数を以下にまとめました。臨月は妊娠10ヵ月にあたります。
妊振週 | 妊振月 |
---|---|
0~3週 | 妊娠1か月 |
4~7週 | 妊娠2か月 |
8~11週 | 妊娠3か月 |
12~15週 | 妊娠4か月 |
16~19週 | 妊娠5か月 |
20~23週 | 妊娠6か月 |
24~27週 | 妊娠7か月 |
28~31週 | 妊娠8か月 |
32~35週 | 妊娠9か月 |
36~39週 | 妊娠10か月(臨月) |
出産予定日の計算はどのようにするのでしょう?パンパースの出産予定日計算ツールで計算してみましょう。出産予定日を過ぎても陣痛が来ないと不安になってしまうかもしれません。でも、予定日はあくまでも目安。ぴったりと出産予定日に生まれてくることはほとんどありません。分娩は妊娠37週~41週が正期産です。出産予定日を過ぎても、あせらずにリラックスして過ごしてくださいね。
臨月に起こる症状や体の変化とは?
臨月が近づくと、ママの身体も赤ちゃんも出産の準備を始めます。赤ちゃんの成長に伴って、ママの体重が増えてきていますが、臨月を迎えるとさらに増加します。貧血や低血圧が原因で立ちくらみのようなめまいを感じることもあります。出産が近づいてきて、赤ちゃんにもうすぐ会えるという楽しみとともに、出産を乗り越えられるのか、赤ちゃんを育てられるのか、という不安を感じることもあるでしょう。ママが臨月に感じる主な症状を以下にまとめました。
食欲が増加する
おなかの赤ちゃんが骨盤の方に降りてきて胃の圧迫が減るので、食欲が増すママが多くなります。これまで食べられなかったことの反動で好きなものだけを選んで食べ過ぎてしまい、体重が急激に増加してしまうママは少なくありません。ただ、この時期の急激な体重の増加は心臓に負担をかけるだけでなく、妊娠高血圧症や難産のリスクにつながる可能性があるので、注意が必要です。栄養のあるものをバランスよく食べて、最後まで体重管理に気をつけましょう。
頻繁にトイレに行きたくなる
おなかの赤ちゃんが骨盤の方に降りてきて胃の圧迫は減りましたが、喜んだのもつかの間。今度は骨盤や膀胱への圧迫が始まり、頻尿の症状が出てきます。トイレは我慢せず、頻繁に行くようにしましょう。咳やくしゃみで尿漏れすることがあるかもしれないので、心配なママは尿漏れパットをつけておくと安心です。この時期に便秘になるママも多いです。食物繊維の多い野菜や果物、海藻や乳製品などを積極的にとりましょう。
眠りづらくなる
ホルモンバランスの変化で臨月に眠りが浅くなります。出産後の授乳の準備でママの身体が変化していると言われています。また、子宮が大きくなることで膀胱が圧迫されて頻尿になり、夜間に何度もトイレに行くこともあります。おなかが大きくなるので、楽に眠る姿勢を見つけるのも大変ですね。出産への不安で眠れなくなることもあるでしょう。30分〜1時間程度のお昼寝をして、疲れをためないようにしてくださいね。
母乳がではじめる
臨月の頃に母乳が出始めるママがいますが、全く問題ありません。乳管が開通している証拠なので、出産後に初乳を与えやすいとも言えます。痛む時はおっぱいマッサージをしてみましょう。ただし、出産前に出るからと言って、完全母乳育児ができるかというと、そういうものでもありません。母乳育児を目指すママも安心は禁物です。この時期に母乳の事をたくさん知っておくと必ず役に立ちます。時間がある時にネットで調べたり、育児本を読んだりして、母乳の知識を頭に入れておきましょう。
おりものが増えたり便秘になったりする
おりものとは、女性ホルモンの働きによって子宮や腟などから分泌される粘液のことで、腟を清潔でうるおいのある状態に保つとともに、細菌が体内に侵入するのを防ぐ自浄作用があります。臨月に入ると赤ちゃんが産道をスムーズに通れるように、白っぽいおりものの量が増えていきます。下着が濡れるほど水っぽいおりものが出たり、ゼリー状のかたまりで出てくることもあります。これらは臨月によく見られることなので心配はありません。 臨月になると、陣痛の前に破水することがあります。おりものはずっと出続けることはないですが、破水は一度出始めるとチョロチョロと出続けます。おりものだと思っていたら実は破水だった!ということも。破水は一度に大量の水が出ることもあれば、尿漏れのような感じでチョロチョロと出ることもあります。1日に何度もこのような状態を感じる場合は、破水の可能性があります。破水があると、24時間以内に陣痛が始まるので、病院に連絡してから準備をして向かいましょう。おりものと破水を間違えないように、おりものの変化には気を配りましょう。
妊娠中のママへのヒント 妊娠期間中、ずっと変化し続けてきたママの身体。臨月を迎えるとさらに様々な変化が起きます。赤ちゃんが降りてくることで胃の圧迫が収まって食欲が増加する一方、骨盤や膀胱を圧迫し始めるので、トイレが近くなります。おりものが増える、母乳が出始めるママもいます。これらの症状は臨月によく見られる変化です。ママは過度に不安にならず、赤ちゃんに会える日を楽しみにしながら、毎日を過ごしてくださいね。パンパースアプリには赤ちゃんの成長や睡眠に関する情報、子育てに役立つ情報が満載です。パンパースは子育てを頑張るママやパパを応援しています。 |
臨月に見られる赤ちゃんの様子
妊娠36週頃から、赤ちゃんは子宮の出口に向かって下がり始めます。ママの骨盤の中に頭を入れ、背中を丸めて手足をおなかに寄せた状態になっています。出産に備えて産道を通れるように、赤ちゃんもおなかのなかで準備をしています。赤ちゃんの体重は個人差がありますが、36週頃に2500グラム程度、40週頃には3000グラム程度になっています。体の臓器や機能はほぼ完成して、生まれたばかりの赤ちゃんと変わらない状態まで発達しています。全身を覆っていた胎脂が減って皮下脂肪が増え、ふっくらとしてきます。頭が骨盤の中で固定されるので、胎動は今までより少なく感じるかもしれません。ただ胎動がなくなることはないので、全く感じなくなったら何らかの異常のサインであることも。心配なことがあれば、かかりつけのお医者さんに連絡しましょう。
臨月の過ごし方について
妊娠経過が順調で元気なママは、臨月だからと言って家でじっとしていなくても大丈夫。常に体調と相談しながら、家事をしたり、お出かけしたり、適度な運動をしたり、普段通りの生活を送りましょう。ただし、臨月はいつ陣痛が起きてもおかしくない状態です。遠出は避けて、外出時に何が起きても対応できるよう、病院の連絡先と母子健康手帳は携帯しておきましょう。赤ちゃんが下に降りて来て胃の圧迫が減ったので、食欲が急激に増してくるママもたくさんいますが、最後まで食生活には気をつけ、規則正しい生活を心がけましょう。
家事について
体調がよく妊娠経過が順調なら、無理のない範囲で普段通り家事をやっても大丈夫です。ただし、体が冷えるような場所に長時間立ちっぱなしや滑りやすいところでの作業、買い物で重い荷物を運ぶ、などはパパや周囲の人にお願いしましょう。家にいる時間が長いと、張り切って掃除をしたくなることもあるでしょうが、おなかに負担がかかるような動きや重いものを持つのは避けてくださいね。逆に手足をついて行う床拭き掃除は、股関節をやわらかくするのでおススメです。おなかが大きくなり、足元が見えにくくなります。お風呂の掃除などは家族にお願いしましょう。
食事について
食欲が増したからといって好きなものをたくさん食べていると、急激に体重が増加してしまいます。最後まで急激な体重増加には気をつけて、バランスの良い妊娠中の食生活を心がけましょう。アルコールやカフェインはもちろんですが、お刺し身や生肉などの生ものも避けてくださいね。
エクササイズや運動について
ママの体調が良く、お医者さんが問題ないと言えば、軽いウォーキングやマタニティヨガなど、体の負担にならない妊娠中の運動は大丈夫です。おなかが張ったら休むなど、体調の変化には気をつけましょう。
旅行やお出かけ、実家への帰省について
臨月に入っても、体調が良い時に日帰りで近くに出かけても大丈夫ですが、長距離の遠出はやめておきましょう。陣痛が起きたときに、かかりつけのお医者さんから何百キロも遠くにいたら大変です。外出中も、何かが起きたらすぐ病院に行けるよう、病院の連絡先と母子保健手帳は携帯しましょう。この時期の冠婚葬祭は、知らない人がたくさん集まり、慣れない食事を食べなければならないなど、ストレスを感じやすく体調を崩しやすいので、お断りする方が無難でしょう。実家への帰省はどうでしょうか。里帰り出産を予定するママは、臨月に入ってから帰省するのでは遅いので、妊娠34週頃までに帰省しましょう。出産予定の産院や病院のことをきちんと調べておきましょう。
妊娠中の過ごし方のヒント 臨月に入ったら、いつ出産が始まってもおかしくありません。いつでも病院へ向かえるように準備を忘れずに。入院に必要なものは1ヵ所にまとめて、家族の誰もがわかりやすい場所に置いておくといいでしょう。バッグに何を詰めればいいの?パンパースの病院に持って行きたいものリストを参考にしてくださいね。家族、病院やタクシーなどの連絡先を目につく所にはっておきましょう。 妊娠経過が順調で元気なママは、普段と変わらない生活を送って大丈夫です。ただ、遠出を避け、出先でも何か起きたらすぐ病院に行けるよう、連絡先と母子健康手帳は常に携帯しましょう。栄養バランスの良い食事をし、マタニティヨガや軽いウォーキングなどもしながら、赤ちゃんに会える日を楽しみに過ごしたいですね。出産は体力勝負です。ママはしっかり睡眠をとっておきましょう。体調やおりものなどに変化を感じたら、すぐお医者さんに相談しましょう。 |
臨月にやってはいけないことや注意するべきこととは?
臨月を迎えたということは、陣痛がいつ来てもおかしくない時期に入ったということです。一人での遠出、自転車に乗る、車の運転などはやめましょう。公共交通機関で移動する場合は、混雑時間帯を避けて、空いていれば座りましょう。席を譲られたら、遠慮せずに座ってください。立っていると電車の揺れや急ブレーキで転倒するかもしれないので危険です。臨月にはおなかの張りや痛み、おしるしや陣痛など、出産が近づいたサインにも注意する必要があります。臨月のママが注意すべき点を以下にまとめました。
おしるし
子宮口が開くことで卵膜がはがれて出血したものが、おりものに混ざることをおしるしといいます。血が混じっているため、赤茶色や薄いピンク色なのが特徴です。おしるしが出たら出産が近づいている証拠です。ママは出産への心の準備をしておきましょう。「おしるし」なしに陣痛が始まることもあれば、「おしるし」があっても陣痛の開始まで数日かかることもあります。
前駆陣痛
前駆陣痛は陣痛とは違います。陣痛は1時間に6回以上、10分以内の間隔で来る出産が近づいているサインです。それに対して前駆陣痛は10分間隔とか15分間隔とか間隔がバラバラで長続きせず、いつの間にか治まっていることもあり、個人差があります。陣痛の予行演習のようなもので、陣痛開始前に子宮収縮を起こして出産を進みやすくする作用があります。前区陣痛が来る時期には個人差があり、来ないママもいますが、自宅で普段通りの生活をしながら様子をみていましょう。前区陣痛を感じたら、出産が近づいているな、と思っておきましょう。
おなかの張りや痛み
臨月におなかの痛みや張りがあっても、一時的なものなら心配しなくても大丈夫です。楽な姿勢で安静にしましょう。ただ、張りや痛みが治まらずにずっと続くなら、何らかの危険なサインのこともあるので、病院に連絡しましょう。痛みが何分間隔でくるかを記録し、規則的に断続的に来ているなら陣痛かもしれません。かかりつけのお医者さんに連絡しましょう。おなかの張りと出血があればおしるし、水っぽいものが流れ出したら破水かもしれません。破水すると赤ちゃんと外部との交通が可能になり、感染の危険性があるため、陣痛が来ていなくても入院となります。入浴やシャワーはせず、トイレでのウォシュレットは使用しないで、清潔なナプキンをあてて病院へ向かいましょう。破水は尿漏れと勘違いしやすいですが、破水かなと思ったら陣痛が来ていなくてもすぐに病院に連絡しましょう。 おなかの張りが不規則で痛みも毎回違うなら、胎動や前駆陣痛と考えられます。ただ、激痛でおなかが 固くなり出血を伴う時は、常位胎盤早期剥離が原因のこともあります。常位胎盤早期剥離は胎盤が子宮から剥がれ落ちる症状で、発見が遅れると母子ともに危険な状態に陥る可能性があります。このような痛みを感じたら、すぐにかかりつけのお医者さんに連絡しましょう。
よくある質問
質問 | 回答 |
---|---|
臨月とはいつ?妊娠何ヵ月目ですか? | 10ヵ月目のことです。妊娠週数で言うと、36週0日~39週6日にあたります。 |
臨月と正期産の違いは何ですか? | 臨月とは妊娠10ヵ月、36週0日~39週6日のことで、正期産とは37週0日~41週6日のことです。臨月は医療用語ではないので、病院内ではあまり使われません。 |
臨月になったらやってはいけないことは? | 一人での遠出、自転車に乗る、車の運転などは避けましょう。公共交通機関で移動する場合は、混雑時間帯を避けて、空いていれば座ってください。席を譲られたら遠慮せず座ってください。立っているのは電車の揺れで転倒するかもしれず危険です。 |
臨月で体重何キロ増えますか? | 臨月の体重増加は、1週間に300~500g程度の増加が良いとされており、臨月を通じて1.2~2キロが望ましいでしょう。 |
まとめ
臨月を迎えるといつ陣痛が来てもおかしくありません。臨月に入ったら、入院準備だけではなく、ママが家にいなくても家事が回るように、家の中を整理しておきましょう。出産や入院に必要な持ち物は、バッグに入れて誰もが判る場所に置いておくのがベスト。おしるしや破水にも注意をしておく必要がありますが、あまり神経質にならずに、普段と同じ生活を送り、栄養バランスの良い食事や軽い運動で体調を整えていきましょう。大きく膨らんだおなかとももうすぐお別れ。妊娠期間の最後を楽しんでくださいね。赤ちゃんに会える日はもうすぐです!
本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。
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