乳幼児健診について知っておきたいこと

赤ちゃんが生まれてから15歳、つまり中学生になるまで、乳幼児健診や病気や不調を感じた時には小児科に診てもらうのが一般的です。但し、日本小児科学会では子どもが成人するまで、見守るとしています。

乳幼児健診のスケジュールは?

乳幼児健診ではお医者さんが赤ちゃんや子どもの成長や発達、先天的な病気や障害の有無、予防接種の時期や種類などを定期的に確認します。また、赤ちゃんの成長について普段から気になっていること、子育てに関する悩みなどを保健師さんや栄養士さんに相談できる育児支援の場でもあります。定期的に乳幼児健診を受けることで、赤ちゃんや子どもの成長を知るだけではなく、ママパパの不安が解消される貴重な機会にもなっています。乳幼児健診の案内が届いたら、必ず受診するようにしましょう。対象月齢になっても案内が届かない場合は、住んでいる地域の保健センターへ問い合わせましょう。

乳幼児健診には月年齢によって母子保健法に定められているものと、各市町村が実施する任意のものがあります。母子健康手帳にある6~7ヵ月児健診や1歳児健診は任意の健診となっています。母子保健法では、1歳6ヵ月健診と3歳児健診が市町村に義務付けられていますが、その他の月年齢でも必要に応じて健診を行うことが勧められています。生後3~4ヵ月健診は、ほとんどの自治体で実施されています。

乳幼児健診は月齢や年齢に応じて、検査項目が異なります。案内が来たら、忘れずに受けましょう。出産した医療機関で生後2週間健診や1ヵ月健診を受けることが多いです。生後3~4ヵ月健診と3歳健診は保健センター等で受け、6~7ヵ月や9~10ヵ月の健診は、委託したお医者さんの中から選んで受診するシステムになっています。

基本的にはかかりつけのお医者さんで受けるのがおススメです。1歳6ヵ月健診は、地域によっては保健センターで実施したり、お医者さんで実施することも。ママパパが住んでいる地域はどちらになっているでしょう?区市町村からのお知らせなどで確認しましょう。

では、乳幼児健診のスケジュールと主な内容について見ていきましょう。

生後2週間健診

出産後、退院して約1週間後のママと赤ちゃんを対象にした健診です。赤ちゃんの体重測定、退院後の授乳や育児状況の確認、ママの尿検査、体重測定、血圧測定、産後うつやマタニティーブルーを感じていないかなど、精神的に不安定になりがちな産後のママが色々な相談をするいい機会ですね。母乳がなかなか出ないママは、この機会に母乳を出す方法を聞いてみましょう。

生後1ヵ月健診

生後1ヵ月健診では、ママと赤ちゃんの健康をチェックします。生後1ヵ月健診は、出産した医療施設で受けるのが一般的です。生後1ヵ月健診でお医者さんは赤ちゃんのどのようなことを確認するのでしょう?通常、赤ちゃんの四肢の動きや元気にしているかどうか、皮膚の具合や奇形の有無などを見ます。聴診器で胸の音を聞いたりおなかを触ったりして、心臓や肺など先天的な異常がないかをみます。頭の形や大泉門(ペコペコした頭蓋骨の空いている部分)の状態、モロー反射などの原始反応も確認します。赤ちゃんが飲む母乳やミルクの量や回数、げっぷやうんちの出具合、ママが職場復帰を考えているのかを確認し、必要に応じて、母乳の保存の仕方や哺乳瓶の消毒 について教えてくれるでしょう。生後1ヵ月健診は気になっていることや子育てに関する悩みなどを聞くためのいい機会です。小児科のお医者さんはもう決まっていますか?ママは産後うつ になっていませんか?産褥期の回復は順調ですか?赤ちゃんとの絆を深めるにはどうすればいいの?親として気をつけたいことも併せて聞いておきましょう。1ヶ月健診で赤ちゃんに問題ないと診断されると、一緒に外出したり、一緒にお風呂にはいれるようになりますよ。

生後2ヵ月健診

生後2ヵ月健診では聴診器を使って、赤ちゃんの心音や肺を確認します。心音に乱れがないか、呼吸に問題がないかを確認します。おむつかぶれの症状 は出ていない?おむつかぶれの時には、赤ちゃんの肌を守るクリームを紹介してもらいましょう。股関節脱臼(足のつけ根の骨と骨盤をつなぐ関節がしっくりいかない状態や、 はずれている病気)も確認してくれるでしょう。

生後2ヵ月目は予防接種が始まる時期です。赤ちゃんはママからもらった免疫で生後5~6ヵ月頃まで守られていますが、免疫力が落ち始めると病気にかかりやすくなってしまいます。感染症にかかると重症化することがあり、場合によっては、命に関わることも。このような感染症から赤ちゃんを守るために、生後2ヵ月目から予防接種を受けることが大切です。生後2ヵ月目ではヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタの4種混合ワクチンを受けることができます。その後は毎月、多くのワクチンを接種していきます。

生後4ヵ月健診

首が座っているか、あやすと笑うか、きちんと栄養が取れて体重が増加しているか、揺さぶり症候群が見当たらないか、乳児湿疹 やアトピー性皮膚炎のチェック、目つきや目の動きを確認する視覚検査、音や声かけに反応するかの聴覚検査を行います。足のつけ根の骨と骨盤をつなぐ関節がしっくりいかない状態や、 はずれている病気、股関節脱臼などの病気はないか、おなかを優しく押して、内臓の様子を確認します。赤ちゃんのお昼寝や夜の睡眠時間について聞かれることもあります。赤ちゃんの睡眠時間を記録しておきましょう。

生後6ヵ月健診

自治体によっては実施されないこともあります。生後6ヵ月は離乳食が始まる 大切な時期ですね。離乳食の進め方や健康な食生活について、アレルギー反応などについてお医者さんが教えてくれます。お座りや寝返り、おもちゃなどを使う時の手の使い方、人見知りがあるかも確認します。

生後9ヵ月健診

離乳食の進み具合、つかまり立ちやハイハイ、うつ伏せの状態からお座りに移行できるかなどを確認します。歯の生え方 や時期には個人差がありますが、歯が生え始める時期です。赤ちゃんの歯の生え具合を確認し、虫歯にならないための予防策についてもアドバイスをもらえるでしょう。その他、喃語を話すか、両脇を支えたまま赤ちゃんをうつ伏せの状態から抱き上げ水平に保ち、急に頭を下げたときに、赤ちゃんが両手を広げて身体を水平に支えようとする反射(パラシュート反射)を確認します。

生後10ヵ月健診

10ヵ月健診では、つかまり立ちやハイハイなどの運動機能の発達状況や、乳歯の生え具合、精神面の発達、喃語を話すか、離乳食の進み具合や予防接種をきちんと受けているか、などを確認します。10ヵ月健診で視覚や聴覚などの先天的な病気が発見されることもあります。

生後1歳児健診

立ち上がる動作やつかまり立ち、物を拾う、指差しなどの粗大運動や微細運動 についてお医者さんが確認します。赤ちゃんがいつから歩くようになる のか、も気になりますよね。お家での安全対策や赤ちゃんの靴についても聞いてみましょう。

1歳半健診

1歳半になると子どもはさらに活発になり、自我が芽生え始めます。お医者さんは一人歩きができるか、コップで水を飲めるかなどを確認します。お家での安全対策 について、お医者さんに聞いておきたいですね。普段の行動や年齢に応じたルール作り、やっていいことや悪いことなどを決めて教えることも大切です。1歳半健診では有意語を3つ以上話すかをチェックし、指さしによるコミュニケーションの様子を見ながら、言葉の理解度を確認します。機嫌が悪かったり、人見知りがあったり、その場でできない子どももいますので、あまり心配しなくても大丈夫です。トイレトレーニングのサインが出ているか についても、教えてくれるでしょう。

2歳児健診

魔の2歳児 について聞いたことがあるでしょうか?癇癪(かんしゃく)を起こした子供の対処法は?2歳頃はイヤイヤ期と言われるほど、子どもへの対応に苦労するママパパが多いです。2歳になると子どもの個性も育ってきます。子どもの自立をサポートする方法を教えてもらいましょう。また、この時期は虫歯になりやすいので、お口のケアも大事です。

3歳児健診

3歳児健診は子どもの言葉、行動や社会性を確認します。親が子どもの自立や集団生活への基本を教えているか、しつけの進み具合も確認します。怖い夢を見ないか、睡眠が十分にとれているか、テレビやゲームなどのスクリーンタイムなども聞かれます。言葉の理解や会話、見立て遊びができるかなどの発達を確認します。

乳幼児健診では何をするの?

子どもによって成長や発達のスピードは違います。特別な支援が必要な子どももいます。お医者さんによっても子どもの成長や発達に関する考え方は違うものです。通常、乳幼児健診ではどのようなことを調べるのでしょう?以下にまとめました。

  • 身長や体重、頭囲などの身体の発育状況を確認、栄養状態、病気や異常がないか、運動機能に障害がないか、精神発達の状況、言語障害がないか、予防接種の実施状況を確認

  • 視力や聴力、口や皮膚、腹部や性器に異常がないか

  • 粗大運動を含む体の動きや体の発達を確認

  • 月年齢に応じた反応を見せるか、知覚・記憶・学習能力の確認、情緒や認知的な発達を評価

  • 予防接種を受けているか、予防接種の摂取状況の確認

  • 必要に応じて、発達障害などの可能性を調べる検査

  • 必要に応じて、ビタミンDなどのサプリメント接種を勧めるなど、食生活や栄養に関する提言

  • 子どもの成長や発達に関する評価。思うように成長が進んでいなければ、アドバイスやサポートをするか、専門検査機関での検査等を勧めてくれるでしょう。

  • 日ごろから感じている子育てに質問や不安など、どんな質問にも答えてくれます。赤ちゃんは日中、何時間ぐらい眠るべき?どのようなチャイルドシートを使うべき?乳幼児健診で何でも聞いてみましょう。

  • 体調が悪い時のお家での看護の仕方、処方する薬についての効果や気をつけたいことなど、小児科のお医者さんは親切に教えてくれます。

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*赤ちゃんの最近の測定値を入力**: **出典:世界保健機関

乳幼児健診を受けるメリットは?

母子保健法では、1歳6ヵ月健診と3歳児健診が市町村に義務付けられていますが、その他の月年齢でも必要に応じて健診を行うことが勧められています。生後3~4ヵ月健診は、ほとんどの自治体で実施されています。

乳幼児健診は赤ちゃんや子どもの健康や成長を定期的に確認してくれる、とても大切なものです。また、産後のママの体調や回復状況、育児に関する不安や質問について情報を得る貴重な機会でもあります。乳幼児健診を受けるメリットについてご紹介します。

  • 乳幼児の病気の早期発見ができる :赤ちゃんの発育状況の確認と先天性の病気がないかを確認します。例えば、体重が増えすぎの場合、栄養面でのアドバイスをして、理想的な体重の増加を目指します。

  • 乳幼児の病気を予防できる :予防接種を受けることで、病気を予防します。

  • 育児に関する情報を得ることができる :赤ちゃんが病気などで小児科のお医者さんに診てもらう時、緊急性のない育児に関する質問などを聞きそびれてしまうようなことも。乳幼児健診で普段から聞きたいと思っていることを聞いてみましょう。

  • 今後の成長や発達に関する情報収集:お医者さんが赤ちゃんの今後の成長や発達の目安について情報を提供してくれます。成長や発達の目安を知っていると、何が起こるかが判るので、ママパパは安心ですね。例えば、2歳頃に現れるイヤイヤ期について知っていると、子どもの癇癪への対応が楽になりますね。

  • 小児科のお医者さんとの関係を深める: 定期的に小児科のお医者さんと顔を合わせることで、信頼関係が深まります。乳幼児健診は子どもやママ、お医者さんにとってもお互いをよく知るためのいい機会です。お医者さんとママや子どもの間に信頼関係が築かれていると、病気になった時や問題があると判ったら、タッグを組んで治療を進めていけますね。

乳幼児健診を最大限に活用しましょう

乳幼児健診は、小児科のお医者さんや保健師さんと直接話ができるいい機会です。貴重なこの機会を最大限に活用したいですね。

  • 赤ちゃんがおなかを空かしておらず、疲れていないタイミングに乳幼児健診に連れて行きましょう。もちろん、お医者さんの診察時間も調べる必要があります。まずはママが忙しくない時間帯に予約を取りましょう。

  • できれば、最初の乳幼児健診にはママパパが揃って行きたいものです。小児科のお医者さんに会うことができますし、子育てに関するきめ細かい基本的な情報を得ることもできますね。

  • 母子手帳、乳幼児健診のお知らせ、子ども医療証、診察券、着替えやおむつ、お菓子やおもちゃなどの外出時に必要なものを持っていきましょう。

  • 過去の健診時の記録を持参しましょう。過去の病気の検査結果や予防接種が判る母子手帳などは1か所にまとめて保管しておきましょう。

  • 健診では服を脱がせたり、予防接種を受けたりするので、脱ぎ着させやすい前開きの肌着やカバーオールなどがおススメです。

  • 聞きたいことを忘れないよう、乳幼児健診で聞きたいことをあらかじめメモしておきましょう。

  • 月年齢に関わらず、睡眠時間を記録しましょう。睡眠は成長や発達に大変重要なので、睡眠サイクルやいつ赤ちゃんを寝かせるべきかなど、お医者さんと赤ちゃんの成長や発達について話す時に大変役に立ちます。赤ちゃんの月齢に関わらず、赤ちゃんの睡眠時間を記録しましょう。

赤ちゃんがもっとぐっすりと眠るために。重要なポイントは?

乳幼児健診は赤ちゃんや子どもの健康や成長を定期的に確認してくれる、とても大切なものです。生まれた赤ちゃんの様子を診てもらうだけではなく、産褥期のママの体調を確認してもらい、子育てに関する不安や質問などをお医者さんや保健師さんなどの専門家に聞くいい機会でもあります。乳幼児健診の案内が届いたら、必ず受診するようにしましょう。

健診が終わって次の健診まで間があります。その間、赤ちゃんの成長を記録しておきましょう。赤ちゃんは順調に成長している?例えば、生後4ヵ月の赤ちゃんは物を掴むことができる?この記事では赤ちゃんの成長の目安についても触れています。

また、月年齢に関係なく、睡眠時間を記録するようにしましょう。心身ともに健やかに成長するには、質の良い眠りは大事です。睡眠時間を記録することで、寝ている時間と起きている時間のサイクルが一目で判り、質の良い睡眠が取れているかがはっきりします。

 

よくある質問

1歳6ヵ月児と3歳児の乳幼児健診は、母子保健法で義務化されています。但し、この他にもほとんどの自治体で3~4ヵ月児健診が実施されており、9~10ヵ月児健診も多くの自治体が行っています。出産した医療機関で2週間児健診や1ヵ月児健診を受ける赤ちゃんも多いです。

おわりに

乳幼児健診を受けることは、子どもの健康や健やかな発達にとても大事です。お医者さんが子どもの発達状況を確認するだけではなく、病気の早期発見や病気を予防するための月年齢に応じたワクチンの接種もできますね。小児科のお医者さんと良い関係を築いて、生まれてから成人するまで、赤ちゃんの健康や発達を見守ってもらいたいですね。 また、乳幼児健診は子どもの成長や健康だけについて聞くだけではなく、育児や産褥期のママの心身面の心配についても聞くためのいい機会です。市町村から乳幼児健診のお知らせが届いたら、受けるようにしましょう。

本記事の内容について 本記事に掲載されている情報は、信頼のおける医療機関や政府機関からの情報にもとづいたものです。 参考及び参照のリンクにつきましては、以下をご参照ください。また、掲載された内容につきましては十分な注意を致しておりますが、医療従事者などの専門的な意見に取って代わるものではありませんので、ご注意ください。 診断や治療法につきましては、必ず 医療従事者などの専門的な意見を聞いていただきますよう、お願い申し上げます。

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