妊娠後期:どんなことが待ち受けているの?

妊娠期間の3分の2を無事に乗り切り、妊娠後期に入りましました。最後の3カ月はどんな変化があるのでしょうか。

妊娠28~40週の妊娠後期は、お腹の赤ちゃんの成長と発達が著しい時期です。この時期に赤ちゃんは皮下脂肪が増えるので、生まれてくるときのような赤ちゃんらしい姿になっていきます。

小さな姿

  • 32週目の終わりまでに、赤ちゃんの体重は約1800グラム、身長は約28センチメートルになります。これからどんどん体重が増えていき、生まれる頃には、体重は約3000~3600グラムになります。睡眠サイクルも発達し始めるので、赤ちゃんが起きて動いているときと眠って静かにしているときが分かるようになります。

  • また、リズミカルに動いていることに気づくこともありますが、それはおそらく赤ちゃんがしゃっくりしているからでしょう。

赤ちゃんは妊娠後期に親指を吸ったり、口で何か吸っているような動きをし始めることで、生まれる前からすでにおっぱいの飲み方を学んでいます。くっついていたまぶたも分かれて、一定の間隔で開けたり閉じたりできるようになります。視覚や聴覚も発達しますので、音、音楽、光など外部の刺激に反応するようになったことに気づくでしょう。

安全地帯

妊娠後期は、体に不快感を覚えますが、その多くは、赤ちゃんがどんどん大きくなり体重が増えているために起こります。赤ちゃんが横隔膜と肺を押し上げるようになるため、息切れを感じているかもしれませんね。階段を一気に上ることや近所を早歩きで歩くことは簡単にはできなくなってきます。大きくなったお腹を抱えて、背中の痛みや疲れからゆっくりとしか動けなくなるでしょう。

焦らず慎重にいきましょう

  • この機会にのんびりと過ごすようにして、自分にあれこれ求め過ぎないようにしましょう。友達や家族にできる限り手を貸してもらってください。気持ちよく眠れる姿勢がなかなか見つからなかったり、赤ちゃんが膀胱を圧迫するため、頻繁にトイレに駆け込まなければいけなかったりするかもしれません。寝る直前の水分を控えるといいでしょう。

  • 体内の水分量が多すぎるために、足首や足にむくみ(浮腫ともいいます)を経験する妊婦さんも多いです。できる時に足を持ち上げるようにすると、むくみはよくなります。感情的になって、妊娠していることにもう我慢できなくなることもあるかもしれません。もうこれ以上赤ちゃんを子宮入れておくのではなくて、自分の腕に抱きたくなってしまうのです。

妊娠後期を快適で充実したものにするためのアドバイ

  • お天気がよければ、週に何回か外をのんびりと歩きましょう。新鮮な空気でリフレッシュできて、血行もよくなり痛みや筋肉のこりもよくなります。

  • 母親(両親)学級に参加して、快適に過ごすための方法やストレッチ運動を学びましょう。そこで教えてもらった体をほぐす運動や映像、音楽を使ってリラックスして、もうすぐやって来る興奮に集中できるようにしましょう。

  • 快適に眠るため、横向きで寝るようにしましょう。抱き枕を使って上の足と背中を支えるようにします。夜の睡眠とお昼寝を合わせて少なくとも7時間は睡眠をとるようにして、できる限り体を休めた状態で出産に臨みましょう。

  • とにかくたくさん読みましょう。陣痛、出産そしてお世話に関する情報を読んでおくことで、不安が減り心構えができるようになります。

  • 医師が、出産に備えて母体や赤ちゃんの経過を見守ることができるように毎週欠かさず産科健診を受けるようにしましょう。すべて順調だと分かれば妊娠の最後の数週間をリラックスして楽しみながら過ごすことができます。

これから先のことを考えるようにしましょう

赤ちゃんが順調に成長していて健康だと分かること、赤ちゃんがますます活発に動いたりお腹を蹴ったりしていることを感じること、出産準備をすること、名前を考えて服を揃え、自宅での赤ちゃんのお世話の準備をすべて整えて、あと数週間で赤ちゃんと会えることを実感することで、お母さんにとってこの出産 入院 準備時期は特別な時間となるでしょう。

今は夢のようなすばらしい時です。ぜひリラックスして楽しんでください。もうすぐ赤ちゃんに会えますよ。

本記事の内容について
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